kintoneとワークフロー連携ができるシステムは?
業務改善

kintoneとワークフロー連携ができるシステムは?
複雑な管理もこれで解決!

投稿日:2022年3月7日

kintoneは、バラバラになりがちな顧客や案件の情報を一元管理できる便利なツールです。ワークフロー(申請業務)システムも作成できますが、承認ステップや条件が複雑になると処理が難しいケースも出てきます。この問題の解決には、外部連携サービスやプラグインの活用が有効です。

今回は、外部連携サービスやプラグインとはどのようなものか、プラグイン・連携サービスで何ができるのか、自社に合うkintoneのワークフロー ツールを選ぶにはどのようなポイントを押さえればよいのかについて解説します。

kintoneのワークフローシステムは連携サービスと
組み合わせることでもっと便利に

kintoneのワークフローシステムは連携サービスと組み合わせることでもっと便利に

kintoneでは、プロセス管理機能を使ってワークフローシステムの作成が可能です。しかし、申請の承認ステップや条件が複雑になると、処理が難しいケースも出てきます。

データ管理などkintoneの強みを活かしながら、処理をスムーズに行いたい場合は、プラグインや外部サービスのワークフローシステムとの連携が解決策になります。

プラグイン・外部サービス連携とは

kintoneの拡張機能には、プラグインと外部連携サービスの2種類があります。この拡張機能を活用することで、標準搭載された機能では対応できないニーズに合った操作や処理が可能になります。

プラグイン

プラグインは、JavaScriptなどを設定画面から読み込むだけで機能拡張ができる、プログラムのパッケージです。JavaScriptを記述すれば、カスタマイズもできます。プラグインは多くリリースされていて、現在は有償と無償を合わせると300以上存在しています。

外部サービス連携

外部サービス連携は、APIを利用することでkintoneと外部サービスのデータ連携を行うものです。メーカーが提供しているWebサービスにログインし、自社のkinoteと接続設定を行うと連携されます。

プラグイン・連携サービスでできること

プラグインや外部サービス連携によって、次のようなことができます。

フィールド拡張

フィールド上にある計算機能の拡張や自動採番などが行えるようになります。計算機能の拡張では、例えば日付計算によって導き出された結果を日付フィールドに反映したりできます。

アプリ同士の連携拡張

アプリ同士のデータ連携を自動で行えるようになります。

kintoneに不足している機能の補完

kintoneに不足している機能を補えます。

外部サービス連携

Web入力フォームの内容をkintoneに自動的に登録したり、kintoneのデータを外部で公開したりできます。

>kintoneでワークフロー管理!「プロセス管理」機能の活用法

自社に合うkintoneのワークフローツールの比較・選定ポイント

自社に合うkintoneのワークフローツールの比較・選定ポイント

kintoneのプラグインは多くの種類があるため、自社に合ったものを選択する必要があります。ここでは自社に合うkintoneのワークフローツールを比較し、設定するためのポイントを解説します。

無料か有料か

1つ目は、無料なのか、有料なのかという点です。

無料のツールは、動作やサポートが保証されていないといったデメリットもあるため、突然使えなくなったりするリスクを回避するには有料ツールのほうが安心でしょう。

有料のツールは、買い切りタイプ、月額・年額課金タイプ、ユーザー数課金タイプの3つのタイプがあります。費用がどれだけかかるかも大切ですが、導入によってどのような恩恵を得られるのか、本当に導入すべき機能なのかをしっかりと吟味して決めるようにしましょう。

設定方法が簡単か

2つ目は、設定方法が簡単かどうかという点です。導入後に使いにくいと感じて後悔することがないよう、あらかじめ使い方は調べておきましょう。

有料のツールの多くは、マニュアルや使い方について解説された記事などがあります。どのようなことができるのか、イメージを掴んでから導入すると失敗せずに済みます。

無料のツールであれば、とりあえず使ってみるというスタンスでも問題ありません。気になるツールはまず試してみて、使いやすいものを採用すればよいでしょう。

必要とする機能にどれだけ近いか

3つ目は、必要とする機能にどれだけ近いかという点です。プラグインはコードを書き換えてカスタマイズすることもできますが、それにはプログラミングの知識やスキルが必要になります。

なるべく手間をかけずに済ませるには、必要とする機能が初めから実装されているツールを選ぶことです。多少の違いであれば、使い方を工夫すればカバーできるケースが多いでしょう。

kintoneとワークフロー連携ができるシステム一覧

kintoneとワークフロー連携ができるシステムは多くあります。それぞれのシステムで何ができるのか、どのように便利なのか解説します。

コラボフロー

コラボフロー

画像引用元:ワークフローはコラボフロー | 株式会社コラボスタイル(https://www.collabo-style.co.jp/

「コラボフロー」は、株式会社コラボスタイルが提供しているサービスです。特徴・利用シーン・金額は以下の通りです。

特徴

コラボフローは、プログラミングの知識やスキルがなくても、誰でも簡単にワークフローの作成が可能です。

kintoneアプリのデータを利用すれば、申請書の作成やデータ連携もプログラミング無しで簡単に設定できます。また、同一のドメイン内であれば無制限で使い放題という点も、コラボフローの魅力です。

利用シーン

コラボフローの導入で、kintoneの標準ワークフローに含まれていない代理承認や承認者の追加・変更、承認ルートの確認など、複雑なワークフローが実現できます。顧客データの管理や社内システムとの連携も可能で、組み合わせの幅はかなり広いシステムです。

金額

コラボフローのプラグインを利用する場合は、1ドメインあたり年額20万円(税抜)がかかります。

gusuku Customine(グスク カスタマイン)

gusuku Customine(グスク カスタマイン)
画像引用元:あなたのkintoneにノーコードの魔法を- gusuku Customine(グスク カスタマイン)(https://customine.gusuku.io/#about)

「gusuku Customine」は、アールスリーインスティテュートが提供しているサービスです。特徴・利用シーン・金額は以下の通りです。

特徴

gusuku Customineは、業務に合わせて「やること」と「条件」を選んで組み合わせることで、さまざまなカスタマイズができます
プログラム生成も、ボタン一つの自動生成で楽々。変更も簡単にできるため、試行錯誤しながら機能を改善していくことができます。

利用シーン

gusuku Customineでは、主に次のようなことができます。

<kintoneアプリ画面のカスタマイズ>

  • ルックアップの自動更新
  • テーブルを他のアプリに転記
  • 在庫引き当て
  • 地図表示
  • タイムカード
  • タブ表示
  • 一覧でテーブル確認
  • 一括承認
  • 添付ファイル一括ダウンロード
  • 条件付き必須チェック
  • 自動採番
  • 期間計算 など

<JobRunner(定期実行・Webhook)>

  • 予実管理
  • 年齢計算
  • 事前レコード作成
  • 売上集計
  • 予約枠管理
  • 部署別集計
  • 工数の積み上げ
  • 表記ゆれ修正
  • 勤務時間集計
  • 一定条件を満たしたら自動承認
  • 関連レコードの集計

<Excel/PDF帳票の出力>

  • 見積書、請求書、納品書
  • 実績レポート
  • 一覧出力
  • 宛名シール
  • 利用明細
  • 棚卸リスト など

金額

フリープランと検証プランは無料となっています。月額プランは、1ヵ月あたり1万8,000円で利用でき、月額6,000円でアプリスロットが追加できます。

年額プランはアプリスロットによって3段階あり、年額4は1年で21万6,000円、年額10は64万8,000円、年額100は120万円です。
※価格はいずれも税抜

統合型ワークフローkintoneプラグイン&アプリ

統合型ワークフローkintoneプラグイン&アプリ
画像引用元:統合型ワークフローkintoneプラグイン&アプリ – ITFit (https://www.itfit.co.jp/kintone-workflow/)

「統合型ワークフローkintoneプラグイン&アプリ」は株式会社アイティーフィットが提供しているサービスです。特徴・利用シーン・金額は以下の通りです。

特徴

統合型ワークフローkintoneプラグイン&アプリは、出張申請や購買申請などの申請を一つのワークフローアプリで管理可能にします。

複数のアプリの状況を一覧でチェックしたり、一つのアプリ内にいくつかのワークフローを設置したりできます。

利用シーン

複数あるワークフローを一つのアプリで管理したい場合に利用されています。ワークフローの適用条件や申請・承認ステップごとの入力事項指定、回覧の通知などが可能です。

金額

料金はサブスクリプション型を採用しています。

  • プラン50(50ユーザーまで):月額2万円(税抜)
  • プラン100(100ユーザーまで):月額4万円(税抜)
  • プラン200(200ユーザーまで):月額7万円(税抜)
  • プラン300(300ユーザーまで):月額9万円(税抜)

CROSSLink Grワークフロー連携 by kintone

CROSSLink Grワークフロー連携 by kintone

画像引用元:CROSSLink Grワークフロー連携 by kintone|チームワーキング|クロス・ヘッド株式会社(https://www.crosshead.co.jp/solution/garoonwork_kintone/)

「CROSSLink Grワークフロー連携 by kintone」はクロス・ヘッド株式会社が提供しているサービスです。特徴・利用シーン・金額は以下の通りです。

特徴

「CROSSLink Grワークフロー連携 by kintone」を使えば、Garoonのワークフロー上でkintoneアプリのデータを参照・反映できます。入力画面への反映も簡単なので、申請するときの入力作業にかかる時間が大幅に短縮でき、入力ミスの防止にもつながります。

利用シーン

見積申請や契約稟議、人事関係申請など、一項目ずつ手入力すると手間がかかりミスも起きやすい作業を減らすために利用されています。

金額

CROSSLink Grワークフロー連携 by kintoneは、cybozu.comのドメイン一つあたり年額24万円で利用できます。トライアル版は30日間無料なので、まずは試しに使ってみるのもおすすめです。

X-point Cloud

X-point Cloud
画像引用元:クラウドワークフローシステム X-point Cloud(https://www.atled.jp/xpoint_cloud/)

「X-point Cloud」は株式会社 エイトレッドが提供しているサービスです。特徴・利用シーン・金額は以下の通りです。

特徴

X-point Cloudは、直感的に使える入力フォームやワンクリックで行える承認作業、セキュリティの高さなどが魅力のシステムです。使いやすさを追求したインターフェースで、ストレスを感じない操作感を実現しています。スマートフォンやタブレットでも利用可能です。

利用シーン

X-point Cloudは、営業職のタイムロスの削減、申請業務・案件管理・受注報告・社内の情報共有などのクラウド化、勤怠管理や資産管理のクラウドシステム化などの目的で利用されています。

マスタ登録申請・交通費の精算なども電子化できるため、社内における課題解決に役立ちます。

金額

初期費用は無料で、料金はスタンダードプラン(500円×ユーザー数の月額払い)、プリペイドプラン(475円×ユーザー数×12の年額一括払い)から選択できます。そのほかにオプションサービスがあり、利用状況によって金額が変動します。

印鑑押印プロセス連携プラグイン

印鑑押印プロセス連携プラグイン

画像引用元:【kintone】印鑑押印プロセス連携プラグイン(https://www.novelworks.jp/kintone_plugin/stamp_plugin)

「印鑑押印プロセス連携プラグイン」は株式会社ノベルワークスが提供しているサービスです。特徴・利用シーン・金額は以下の通りです。

特徴

kintoneのプロセス管理と連携し、プロセス管理に登録された電子印などのデータを添付フィールドへ自動的に添付します。

社内承認手続きをする際、印鑑が必要になる場合に役立ちます。複数の印鑑にも対応しているので、承認者によって使い分けられるのも特徴です。

利用シーン

承認印が必要な手続きを、kintone上で完結するために利用されます。これによりテレワークにも関わらず印鑑をもらうためだけに出社するといった手間を省けます。

印鑑のもらい忘れや押し忘れを防げるため、業務効率もアップ。スマホにも対応しているので、出先や移動中にも承認作業が行えて効率的です。

金額

価格は買い切りのみで15万円(税別)です。

Smart at tools for kintone

Smart at tools for kintone

画像引用元:kintone機能拡張サービス【 Smart at tools for kintone 】(https://smartat.jp/tools/)

「Smart at tools for kintone」はエムソリューションズ株式会社が提供しているサービスです。特徴・利用シーン・金額は以下の通りです。

特徴

「Smart at tools for kintone」は、稟議申請や交通費申請、テレワーク申請など、17種類のワークフローをテンプレートから展開できるツールです。
申請経路は「申請者→上司→承認者→決済者」「申請者→部長以上全員」など、複数のパターンから選択できるほか、自社独自の経路の作成にも対応しています。

自分が関連している申請状況を一括で確認できる機能もあり、対応漏れを防ぎ、効率よく処理を進められるのも特徴です。

利用シーン

「稟議申請」「交通費精算」「テレワーク申請」など、あらかじめ用意されたアプリテンプレートから目的にあったアプリを選択し、申請経路を設定するだけで、簡単に申請業務が行えます。

金額

・スタータープラン
初期費用:10万円
年額:1ドメイン、50IDまでで9万円(1ヵ月あたり7,500円)

・スタンダードプラン
初期費用:10万円
年額:1ドメイン、100IDまでで18万円(1ヵ月あたり1万5,000円)

・プロフェッショナルプラン
初期費用:20万円
年額:1ドメイン、300IDまでで48万円(1ヵ月あたり4万円)

・エンタープライズプラン
初期費用:20万円
年額:1ドメイン、500IDまでで78万円(1ヵ月あたり6万5,000円)

※全て税抜き価格

プロセス管理拡張 拡張プラグイン

プロセス管理拡張 拡張プラグイン

画像引用元:kintone プロセス管理 拡張プラグイン(お試し版)(https://contract-mgt.stores.jp/items/60f7feba729134116ca3f482)

「プロセス管理拡張 拡張プラグイン」はコントラクトマネジメント株式会社が提供しているサービスです。特徴・利用シーン・金額は以下の通りです。

特徴

プロセス管理拡張 拡張プラグインは、承認者に対して詳細情報をメールで送信できるプラグインです。
承認の内容は専用のダイアログでチェックできるので、見落としもなくなります。アクション実行の履歴を可視化したり、設定アプリにおける通知メッセージを自由に作成したりすることも可能です。

利用シーン

急いでいる承認事項や特記内容をメール本文に記載して依頼通知したり、申請開始や最終承認のタイミングを関係者と共有したりするために利用されます。役員承認を依頼するときに担当する秘書への自動連絡、差し戻しが発生したときに営業アシスタントに通知するといったシーンにも便利です。

金額

利用料金は、1年プランで15万円(税別)/1ドメインです。メールの通知数によって、追加で課金が必要になる場合があります。

Garoon

Garoon
画像引用元:サイボウズ Garoon(ガルーン)- 10名から数万名まで使えるグループウェア(https://garoon.cybozu.co.jp/)

「Garoon」はサイボウズが提供しているサービスです。特徴・利用シーン・金額は以下の通りです。

特徴

Garoonは、kintoneとの連携機能が標準搭載されている唯一のグループウェアです。カスタマイズをせずに使える連携機能が搭載されているため、使いやすさに定評があります。

kintoneと連携可能なグループスケジュールや、kintoneアプリの情報を集約するポータルもGaroonならではの特徴です。API・プラグインによる高い連携性も実現しています。

利用シーン

案件管理・スケジュールを連携させることで簡単なSFAとして利用したり、グラフなどをポータルに表示して進捗を管理したりする際に利用されます。kintoneアプリに対するリンクを集約することもできます。

金額

kintoneを利用している場合、クラウド版Garoonを無償で連携できます。スケジュール連携に関しては、kintoneのスタンダードコースを契約する必要があります。どちらかのみに登録しているユーザーは、標準搭載の連携機能を使えません。

ステータス連動必須フィールド設定プラグイン

ステータス連動必須フィールド設定プラグイン

画像引用元:ステータス連動必須フィールド設定プラグイン(https://www.tis2010.jp/processlinked/)

「ステータス連動必須フィールド設定プラグイン」はTISが提供しているサービスです。特徴・利用シーン・金額は以下の通りです。

特徴

ステータス連動必須フィールド設定プラグインは、特定の状態(ステータス)でのみ特定の項目の入力を必須化する機能を追加できるプラグインです。必要な項目が入力されておらず、差し戻しをしなければいけないという状況を回避できるため、タイムロスを削減できます

設定画面から必要な内容を指定するだけなので、面倒な作業は必要ありません。

利用シーン

申請に必要な事項が入力されておらず差し戻しになり、承認までに時間がかかってしまうケースがあります。ステータス連動必須フィールド設定プラグインは、このような事態を回避するために利用されます。

金額

このプラグインは、無料で利用できます。

>kintoneのワークフローで使えるおすすめプラグイン!標準機能と比べてどう便利になる?

kintoneを他のワークフローツールと連携してもっと便利に活用しよう!

kintoneは、ワークフローツールとの連携によって、さらに便利になります。今回紹介したツールの選定ポイントやおすすめツールを参考にしながら、自社ではどの連携ツールを導入すればより利便性が上がるか検討してみてください。