COLUMお役立ちコラム
Microsoft 365の更新手順|バージョン確認と自動更新の設定方法

Microsoft 365の更新は、WordやExcelの[ファイル]→[アカウント]→[更新オプション]→[今すぐ更新]で実行できます。所要時間は数分です。バージョンの確認方法、自動更新の止め方と再開、更新できないときの対処、更新後に不具合が出たときに前のバージョンへ戻す手順まで、順に説明します。
管理者向けの更新チャネルの話は後半にまとめました。2026年7月にチャネルの仕様が変わっているので、以前に設定したまま運用している場合は確認しておくと安全です。
Windowsで更新する手順
- Word、Excel、Outlookのいずれかを起動する
- 左下の[ファイル]→[アカウント]を開く
- [更新オプション]→[今すぐ更新]をクリックする
更新の確認とダウンロードが始まります。Officeアプリを開いたままだと途中で閉じるよう促されるので、作業中のファイルは先に保存しておいてください。
完了後、同じ[ファイル]→[アカウント]の画面でバージョン番号が上がっていれば成功です。
Microsoft Store版のOfficeを使っている場合は、この画面に[更新オプション]が表示されません。Microsoft Storeアプリを開き、[ライブラリ]から更新します。
いま入っているバージョンと更新チャネルを確認する
[ファイル]→[アカウント]を開くと、右側の「製品情報」に次の3つが並んでいます。
- 更新チャネル名(最新チャネル、月次エンタープライズ チャネルなど)
- バージョン番号(2508 など、年月を表す4桁)
- ビルド番号(16.0.xxxxx.xxxxx 形式)
「バージョン情報」というボタンの下に書かれている箇所です。この3つは、更新できないときの問い合わせでも必ず聞かれるので、控えておくと話が早くなります。
バージョン番号は機能が追加されたときに上がり、セキュリティ修正だけのときはビルド番号だけが上がります。「更新したのにバージョンが変わらない」のは異常ではありません。
Macで更新する手順
Macでは Microsoft AutoUpdate が更新を担当します。
- Word などのアプリを起動する
- メニューバーの[ヘルプ]→[更新プログラムのチェック]を選ぶ
- Microsoft AutoUpdate が開くので、[更新]をクリックする
同じ画面で「Microsoft アプリを自動的に最新の状態に保つ」にチェックを入れておくと、以降は自動で更新されます。
Mac App Store から入れたOfficeの場合は、App Store の[アップデート]タブから更新します。この場合、更新のタイミングはApp Store側に依存します。
自動更新を止める、再開する
既定では自動更新が有効です。検証中のマクロがあるなど、いったん止めたい場合は同じ場所から切り替えられます。
- 止める: [ファイル]→[アカウント]→[更新オプション]→[更新を無効にする]
- 再開する: 同じ場所で[更新を有効にする]
止めたままにするとセキュリティ修正も届かなくなります。修正済みの脆弱性を放置することになるので、検証が終わったら戻してください。止めた日付と理由を残しておくと、再開を忘れにくくなります。
更新できないときに試す順番
エラーの内容にかかわらず、上から順に試すのが早いです。
1. Officeアプリを全部閉じて、PCを再起動する
Officeのプロセスが残っていると更新が始まりません。タスクマネージャーで確認するより、再起動が確実です。
2. 空き容量を確認する
更新には数GBの空きが必要です。ディスクがほぼ満杯だと、エラーメッセージが出ないまま止まることがあります。
3. オンライン修復を実行する
コントロールパネル→[プログラムのアンインストール]→一覧から Microsoft 365 を選んで[変更]→[オンライン修復]。インストールし直すため30分前後かかりますが、更新関連の不具合はここで大半が解決します。ファイルやライセンスは消えません。
4. Microsoft サポート&回復アシスタント(SaRA)を使う
Microsoftが配布している診断ツールです。原因の特定と修復を自動で進めてくれます。
社内で複数台が同じエラーになる場合は、端末側ではなくネットワーク側(プロキシやファイアウォールがOffice CDNへの通信を止めている)を疑ってください。
更新後に不具合が出たら、前のバージョンに戻せる
更新でマクロや業務アプリが動かなくなった場合、以前のバージョンへ戻せます。
先に自動更新を止めてください。 止めずに戻すと、次の更新でまた同じバージョンに上がります([更新オプション]→[更新を無効にする])。
1. 戻したいバージョンのビルド番号を調べる
Microsoft Learn の「Microsoft 365 Apps の更新履歴」に、チャネル別のビルド番号が一覧で載っています。
2. コマンドプロンプトを管理者として実行し、次を入力する
cd %programfiles%\Common Files\Microsoft Shared\ClickToRun
officec2rclient.exe /update user updatetoversion=16.0.xxxxx.xxxxx16.0.xxxxx.xxxxx は手順1で調べたビルド番号に置き換えます。更新履歴の表が 18730.20142 のような形式で書かれている場合は、頭に 16.0. を足してください。
3. Officeアプリを閉じたまま5〜10分待つ
ダウンロードと差し替えが進みます。完了後、[ファイル]→[アカウント]でビルド番号が下がっていることを確認します。
戻せる期間には上限があります。月次エンタープライズ チャネルは3か月、半期エンタープライズ チャネルは2か月です。最新チャネルにはロールバックの保証がないため、業務アプリとの相性が心配な環境では、そもそも最新チャネルを使わない判断のほうが確実です。
更新チャネルは3つ(2026年7月に仕様が変わりました)
更新チャネルは、新機能が届くタイミングを決める設定です。組織で使う場合はここを揃えておきます。
| チャネル | 機能更新 | セキュリティ更新 | バージョンのサポート期間 |
|---|---|---|---|
| 最新チャネル | 準備できた時点で随時(月1回程度・日程は決まっていない) | 毎月第2火曜 | 次のバージョンが出るまで(約1か月) |
| 月次エンタープライズ チャネル | 毎月第2火曜 | 毎月第2火曜 | 3か月 |
| 半期エンタープライズ チャネル | 毎月第2火曜(2026年7月に変更) | 毎月第2火曜 | 機能リリースは1か月+ロールバック2か月 |
2026年7月から、半期エンタープライズ チャネルは毎月の機能更新とセキュリティ更新を受け取る形に変わりました。 それ以前は機能更新が年2回(1月と7月の第2火曜)だけでした。「広範なテストを終えてから新機能を入れる」ためにこのチャネルを選んでいた組織は、前提が変わっています。
Microsoft 365 Apps for business / for enterprise の既定は最新チャネルです。とくに設定していなければ、この状態で動いています。
選び方の目安はこうなります。
- 最新チャネル: 新機能を早く使いたい。検証の手間をかけない
- 月次エンタープライズ チャネル: 毎月同じ日に更新が来るほうが運用しやすい。多くの企業はここ
- 半期エンタープライズ チャネル: 利用者が操作しない端末や、業務上とくに止められない処理を動かしている端末
更新チャネルは端末ごとの設定です。同じPCの中でWordだけ別チャネルにすることはできません。組織内でチャネルを混ぜると、人によって使える機能が違う状態になるため、共同編集で戸惑いが出ることがあります。
なお、Microsoft 365 Personal や Family といった家庭向けのプランでは、更新チャネルを選べません。最新チャネル(とInsiderプログラム)のみです。
管理者が組織全体の更新を管理する
台数が増えてきたら、端末を1台ずつ触るのをやめて設定側で揃えます。方法は3つです。
| 方法 | 向いている場面 | 設定場所 |
|---|---|---|
| Microsoft 365 管理センター | 利用者が自分でOfficeをインストールしている | [設定]→[組織設定]→[サービス]→[Microsoft 365 のインストール オプション] |
| グループポリシー | Active Directoryで端末を管理している | [コンピューターの構成]→[ポリシー]→[管理用テンプレート]→[Microsoft Office 2016(マシン)]→[更新] |
| Office 展開ツール(ODT) | インストール時点でチャネルを指定したい | 構成ファイルの Channel 属性 |
運用で決めておくとよいのは次の3点です。
検証する端末を決めておく。 全社と同じ設定の端末を1〜2台、先に更新する運用にします。専用の検証環境を組むより、情報システム担当の実機を先行させるほうが現実的です。
マクロと業務アプリの一覧を持つ。 更新で影響が出るのはほぼこの2つです。どの部署が何を使っているかが分かっていれば、問題が起きたときの切り分けが数分で終わります。
通信経路を確認する。 更新はOffice CDNから直接取得する構成が推奨されています。プロキシで絞っていると、更新が進まない原因になります。Windows 10/11では配信の最適化を使うと帯域を抑えられます。
ボリュームライセンス版のOffice(Office LTSC 2021、Office 2019)は、ここで挙げたチャネルとは別系統です。混在している環境では、まずどの端末がどの製品かを分けて考えてください。買い切り版とサブスクの違いはOffice 365の買い切り版はどれ?Office 2024の価格とMicrosoft 365の違いで整理しています。
プランごとの機能差や料金は法人向けMicrosoft 365の料金とプラン比較にまとめました。
まとめ
- 更新は[ファイル]→[アカウント]→[更新オプション]→[今すぐ更新]。Macは[ヘルプ]→[更新プログラムのチェック]
- バージョンとチャネルは[ファイル]→[アカウント]の「製品情報」で確認できる
- 更新できないときは、再起動 → 空き容量 → オンライン修復 → SaRA の順
- 不具合が出たら
officec2rclient.exe /update user updatetoversion=…で戻せる。戻す前に自動更新を止める - 2026年7月に半期エンタープライズ チャネルが毎月更新に変わった。以前の前提で設定している組織は見直しが必要
更新の管理を、担当者1人に背負わせていませんか
台数が30台を超えたあたりから、更新の確認と不具合対応は片手間では回らなくなります。株式会社トムスは、地方・中小企業のMicrosoft 365運用を支援しています。更新チャネルの設計、検証の進め方、トラブル時の切り分けまで、御社の台数と体制に合わせてお手伝いします。「毎月の更新で何かしら止まっている」「誰も設定を把握していない」という状態からのご相談も承ります。
よくある質問
- Q. Microsoft 365の更新はどこから実行しますか。
- A. WordやExcelの[ファイル]→[アカウント]→[更新オプション]→[今すぐ更新]です。Macは[ヘルプ]→[更新プログラムのチェック]から Microsoft AutoUpdate が開きます。
- Q. いま入っているバージョンを確認する方法は。
- A. [ファイル]→[アカウント]の「製品情報」に、更新チャネル名・バージョン番号・ビルド番号が表示されます。
- Q. 更新したのにバージョン番号が変わりません。
- A. 異常ではありません。セキュリティ修正だけの更新ではビルド番号のみが上がり、バージョン番号は変わりません。
- Q. 自動更新を止められますか。
- A. [更新オプション]→[更新を無効にする]で止まります。ただしセキュリティ修正も届かなくなるため、検証が終わったら[更新を有効にする]で戻してください。
- Q. 更新が終わらない、エラーで止まる場合は。
- A. Officeを全部閉じてPCを再起動し、ディスクの空き容量を確認します。それでも直らなければコントロールパネルからオンライン修復、最後に Microsoft サポート&回復アシスタント(SaRA)です。
- Q. 更新前のバージョンに戻せますか。
- A. 戻せます。自動更新を止めてから
officec2rclient.exe /update user updatetoversion=16.0.xxxxx.xxxxxを実行します。戻せる期間は月次エンタープライズ チャネルで3か月、半期エンタープライズ チャネルで2か月です。
- Q. どの更新チャネルを選ぶべきですか。
- A. 多くの企業は月次エンタープライズ チャネルが扱いやすいです。毎月第2火曜に更新が来るため予定が立ち、3か月はロールバックできます。新機能を早く使いたい場合は最新チャネル、利用者が操作しない端末は半期エンタープライズ チャネルです。
- Q. 家庭向けのMicrosoft 365でもチャネルを選べますか。
- A. 選べません。Microsoft 365 Personal / Family は最新チャネルのみです。
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監修者
中川 豊章
株式会社トムス 代表取締役
