鳥取県のAI導入・業務改善支援会社おすすめ4社|地元で選ぶ比較ガイド【2026年版】
鳥取県でAIを使った業務改善やDXを進めたい中小企業から、「生成AIを試したが業務に定着しない」「相談先が県内にどれだけあるのか分からない」という声が聞かれます。情シス担当を置けず、紙と電話とExcelで現場が回っている会社では、話が出ても社内で判断しきれないのが実情です。鳥取県内に本社を置く支援会社3社と、全国をオンラインで支援する株式会社トムスの合計4社を、選び方・費用相場・いま使える支援とあわせて比較します。先頭のトムスは静岡市に本社を置く全国対応の会社で、鳥取県に拠点はありませんが、オンライン伴走を中心に必要に応じて訪問にも対応します。鳥取県は生成AIに的を絞った県独自の補助制度を持つ数少ない県でもあるため、依頼先と制度の両方を見ながら進め方を決めると動きやすくなります。
鳥取県企業のAI活用・業務改善の現状
鳥取県の主要産業と、いまDXが進んでいる領域
鳥取県は、製造業・農林水産業・観光がそれぞれ地域ごとに色を持つ県です。県東部の鳥取市周辺には電子部品や食品、機械の工場が立地し、県西部の米子市・境港市には境港の水産と物流、電子部品や金属加工の事業者が集まります。中部の倉吉市周辺には自動車部品や機械の製造が根づいています。農林水産業では二十世紀梨やらっきょう、白ねぎ、松葉がに、和牛と全国に知られる産品が多く、生産者と選果場、市場、出荷先のあいだで日々大量の伝票が動きます。観光では鳥取砂丘や大山、三朝・皆生の温泉地を抱え、宿泊業の予約や顧客管理も業務改善の対象になります。県内は東・中・西で経済圏が分かれており、支援会社との距離感も地域によって変わります。
こうした環境のもと、鳥取県内でも生成AIを日報や報告書の下書き、問い合わせへの返信、社内文書の検索に使う動きが広がっています。県は生成AIの利活用に的を絞った補助制度を設けており、製造業向けには鳥取県産業技術センターがDX実装の専門家派遣やIoT・AI・ロボットの技術研修を用意しています。県が運営する「とっとりDXラボ」では、参画する企業・団体向けにセミナーや意見交換会、マッチングが行われています。相談や学びの場は、企業数のわりに手厚く整っているといえます。
鳥取県の中小企業がAI活用でつまずく理由
鳥取県の中小企業がAI活用でつまずく理由は、大きく3つあります。1つ目は、相談先と自社の規模が噛み合わないことです。県内のIT企業は、自治体や金融機関の基幹システムを担ってきた中堅企業と、数名規模で伴走する会社に大きく分かれます。前者は体制も実績も十分ですが、案件の単位が大きくなりがちで、数十万円で1業務だけ試したいという相談とは噛み合わないことがあります。技術力ではなく、扱う仕事の大きさが違うということです。
2つ目は、県の支援が「使える時期」に偏っていることです。生成AIに的を絞った県の補助制度は年度ごとに募集され、2026年度は夏のうちに受付を終えました。しかも件数を絞った枠で、予算の上限に達した時点で締め切られる設計です。募集を知ってから課題を整理していては間に合いません。3つ目は、ツールを入れること自体が目的になり、現場の紙と転記がそのまま残ることです。生成AIを契約しても、どの業務の、どの手間を減らすのかが決まっていなければ使われずに終わります。鳥取県内で成果を出すには、募集の時期から逆算するのではなく、課題の整理と相談先の確保を先に済ませておくことが前提になります。
AI導入・業務改善支援会社の選び方|5つの判断基準
鳥取県で支援会社を選ぶときは、1社にすべてを求めるのではなく、自社の段階と優先度に応じて重み付けすると判断しやすくなります。
業務の棚卸しから入ってくれるか(ツールありきでないか)
最初に確認したいのは、ツールやシステムを売る話から始まるのではなく、自社の業務を整理するところから入ってくれるかどうかです。決めるべきは「どの業務の、どの手間を、どれだけ減らすか」です。初回の相談で「いまどんな流れで処理していますか」と業務の側から質問してくる会社は、使われない仕組みを作りにくい傾向があります。鳥取県の製造業や食品・農産物の事業者であれば、受注から出荷・請求までの流れを書き出し、紙やFAX、取引先システムへの手入力がどこに挟まっているかを一緒に確かめてくれるかを見ると、姿勢が分かります。
鳥取県内に拠点があるか・訪問できるか
次に効いてくるのが、鳥取県内に拠点があるか、必要なときに訪問してもらえるかです。鳥取県は東西に長く、東部・中部・西部で経済圏が分かれるため、拠点がどこにあるかで訪問のしやすさが変わります。工場や選果場、宿泊施設のように現場を見ないと要件が固まらない業務ほど、訪問の頻度を最初に決めておく価値があります。候補を探すときは、鳥取県情報産業協会が分野別に公開している会員企業の一覧が入口として使えます。一方で、オンライン中心の会社は移動コストがかからず、県内のどこでも同じ頻度で伴走できます。先頭のトムスは鳥取県内に拠点を持たないため、現場を見ながら詰める工程は地元企業に、全社共通の仕組みづくりはオンラインで、という分担も選べます。
対応領域の広さ(生成AI活用/ローコード/システム連携/自動化)
3つ目は、打ち手の幅です。業務改善の方法は大きく3つに分かれます。1つ目は、ChatGPTやRPA、kintoneのような既存ツールをそのまま使う方法で、小さく始められる反面、自社の業務に合わせられる範囲には限りがあります。2つ目は、既存ツールやローコードを土台に、自社の業務に合わせて画面やシステム連携を作り込む中間の選択肢で、数十万〜数百万円の範囲で業務に合った仕組みを目指せます。3つ目は、社内データやセンサーのデータを使ったAIシステムを一から設計する大規模な個別開発です。鳥取県内の支援会社も得意分野は分かれるため、自社の課題がどの分類に当たるかを先に考えて選ぶとミスマッチを避けやすくなります。
内製化と定着まで見てくれるか
4つ目は、導入後の伴走と内製化の支援です。AIや業務システムは、使い始めてから現場の声を拾って直していく期間が本番です。「外注し続けないと動かせない」状態を避けるため、社内担当者向けの研修や、困ったときに相談できる窓口があるかを契約前に確認しておくと安心です。鳥取県内には、経営者や担当者向けに生成AIの使い方を教える研修を専門にしている会社もあり、まず人を育ててから仕組みを作るという順番も選べます。製造業であれば、県の産業技術センターが用意する技術研修を併用する手もあります。
費用感と進め方(小さく試して広げられるか)
最後は費用と進め方です。1つの業務で試行(PoC)して効果を確かめてから対象を広げられる会社は、うまくいかなかったときの損失を小さく抑えられます。見積もりは、AIツールやクラウドの利用料と、支援会社へ支払う設計・構築・伴走の費用を合算した「総額」で比べると判断がぶれません。鳥取県の支援会社は料金を公開していないことが多いため、初回の相談で「この規模ならいくらくらいか」を口頭でよいので聞き、複数社の見積もりを同じ条件でそろえて比べると差が見えます。どの価格帯から始めたいかを先に決めておくと、相談先を絞り込みやすくなります。
AI導入・業務改善支援の費用相場と使える制度
鳥取県でAI導入・業務改善を進める際は、AIツールやクラウドの利用料と、支援会社へ支払う設計・構築・伴走の費用の2種類が発生します。
費用の目安(試験導入/部分自動化/基幹システム連携)
支援会社に依頼する場合の費用は、取り組む範囲によって次のように分かれるのが一般的です。金額はあくまで相場で、要件の深さや連携するシステムの本数によって変わります。
| 段階 | 主な内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 試験導入(研修・PoC) | 生成AIの活用研修、1業務での試行、主要画面だけの試作、クラウドツールの初期設定 | 数万円〜数十万円 |
| 部分自動化 | 特定部門の業務アプリ構築、文書作成・集計の自動化、ツール間のデータ連携 | 数十万円〜300万円程度 |
| 基幹システム連携・本格開発 | 社内データやセンサーのデータを使ったAIシステム、基幹システムとの連携、全社展開 | 300万円〜1,000万円以上 |
鳥取県の中小企業では、まず研修や1業務の試行で効果を確かめ、手応えが出た業務から部分自動化へ広げる進め方が現実的です。運用に入ると、ツールの利用料に加えて支援会社への月額の保守・伴走費が発生するのが通例です。工場の生産設備にAIを組み込むような取り組みは費用も期間もかかるため、事務作業の自動化とは分けて検討すると予算を立てやすくなります。
鳥取県の企業が使えるIT導入補助金・支援制度
全国共通の制度としては、国のデジタル化・AI導入補助金2026があります。従来のIT導入補助金が2026年に名称変更されたもので、業務ソフトやAI活用ツールの導入費の一部が補助対象になり得ます。締切ごとに審査する回次方式で、事務局の公表スケジュールでは通常枠などの5次締切が2026年9月29日、6次締切が10月30日です。対象は事務局に登録されたIT導入支援事業者と対象ツールに限られ、交付決定の前に契約・発注した分は対象外になります。
鳥取県で押さえておきたいのは、県が生成AIの利活用に的を絞った補助制度を設けている点です。2026年度は夏のうちに受付を終えましたが、内容を知っておくと次の募集に備えられます。1つは、生成AIを使った生産性向上の検討そのものを支える枠で、現状分析や課題の洗い出し、計画づくりに関わる専門家の謝金などが対象になり、採択されるのは数件でした。もう1つは製造業に絞った実装の枠で、生成AIを使ったシステムを導入して工場の改革を図る取り組みに、より大きな金額が用意されていました。前者は「外部の専門家と一緒に考える費用を見てくれる」設計で、何から手をつけるか決まっていない段階の会社でも使える点が特徴です。年度によって枠や金額は組み替えられ、件数を絞った審査になるため、募集が出てから考えるのでは間に合いません。
制度以外の支援も用意されています。県が運営する「とっとりDXラボ」は、参画する企業・団体向けにセミナーや意見交換会、マッチングの機会を提供しています。製造業であれば、鳥取県産業技術センターがDX実装の専門家派遣やIoT・AI・ロボットの技術研修を行っており、現場に近いところで相談できます。相談先が決まっていない段階では、国が各県に設置するよろず支援拠点で無料の経営相談を受けることもできます。補助金の対象・補助率・上限額は年度ごとに変わり、採択の可否や金額は断定できません。申請前には、国の補助金公式サイトと鳥取県・各市町村の公式ページで最新の条件を確認してください。
鳥取県でおすすめのAI導入・業務改善支援会社4社
先頭は当サイトの運営元である株式会社トムス(全国対応)、続いて鳥取県内に本社を置く支援会社3社を、小さく始めやすい順に取り上げます。規模と向いている段階が異なるため、自社がどの段階かを考えながら読み比べてください。
株式会社トムス|全国対応・オンライン伴走で業務改善を支援

| 社名 | 株式会社トムス(サービスブランド「変わるカンパニー」) |
|---|---|
| 所在地 | 〒422-8033 静岡県静岡市駿河区登呂3-1-1 静岡新聞放送会館13階 |
| 代表 | 中川 豊章(代表取締役) |
| 対応エリア | 全国47都道府県(オンライン伴走+必要に応じて訪問) |
| 認定・パートナー | サイボウズ公式kintoneパートナー |
| 公式サイト | https://www.e-toms.com/ai-dev/ |
株式会社トムスは、ローコードとAIを組み合わせて、その会社の業務に合う仕組みをつくる支援会社です。静岡市に本社を置き、全国の中小企業をオンライン伴走で支援しています。鳥取県に拠点はありませんが、打ち合わせから試作画面の確認までオンラインで完結でき、必要に応じて訪問にも対応します。決まった製品を当てはめるのではなく、いまの管理方法と困りごとを聞くところから始めるのが基本の進め方です。
サービスの柱
- AI FIT DEV(AIを開発工程に活用し、業務システムを素早く設計・構築)
- kintone開発(アプリ設計から外部連携まで業務に合わせて整備)
- Zoho導入支援(CRMなどを選定・設定し、営業・顧客管理を一元化)
- 業務改善コンサルティング(上記に当てはまらない相談にも対応)
対応できる業務:顧客・案件管理/見積・受発注/申請・承認フロー/日報・報告書/在庫・工程管理/集計・レポート/AI検索・文書作成/システム間連携
進め方:業務を知る → 方法を選び、つくる → 使いながら変える
料金の目安(税抜)
- 業務プロトタイプ(主要画面3〜5枚):5万円
- 本開発:150万円〜(期間の目安2〜4か月)
- 保守運用・改善:月額5万円〜
- クラウド利用料:月額5,000円〜
プロトタイプの費用は、本開発へ進む場合に初期開発費から差し引かれます。利用人数による追加料金はありません。
トムスの強み
- 業務理解から入る:ツールありきではなく、現場の管理方法と課題を整理してから手段を選びます。開発を前提にしない相談もでき、要件書がなくても無料で相談できます。
- 作る前に5万円の試作で確かめられる:主要画面だけを先に作り、現場の担当者が実際に触ってから本開発に進むかを判断できます。
- 削減効果を数字で示してきた実績:製造業(従業員約50名)で申請業務を一元化して確認時間を約60%削減、物流・卸売業(従業員約80名)で受注と在庫を自動連携して月約20時間の転記作業を削減した例があります。
- オンライン完結で伴走、必要時は訪問:移動コストをかけずに継続的に支援し、現場を見る必要がある場面では訪問にも対応します。
生成AIの活用だけ、システム化だけと手段を限定せず、業務に合わせて打ち手を組み合わせられるのが持ち味です。現場に足を運んで詰める部分は鳥取県内の支援会社に、全社共通の仕組みづくりはトムスに、という組み合わせも選べます。まずは無料相談で現状を整理してみてください。
株式会社ダブルノット|経営者と担当者を育てる、八頭町発の生成AI伴走支援

| 社名 | 株式会社ダブルノット |
|---|---|
| 所在地 | 〒680-0404 鳥取県八頭郡八頭町見槻中154-2 隼Lab.(兵庫県豊岡市にも拠点) |
| 設立 | 2017年11月 |
| 従業員数 | 社員・パート5名、業務委託5名 |
| 代表 | 高林 努(代表取締役CEO) |
| 公式サイト | https://doubleknot.co.jp/ |
支援メニュー
- コンサルティング事業(中小企業の経営・組織開発・デジタル導入支援)
- 人材育成・研修事業(生成AI活用、ネットショップ運営、DX人材育成)
- ネットショップ・ECの運営支援と「ネット店長」の育成
- DX学校豊岡校の代表として講師活動
主な対応業種:地域の中小企業全般(食品・製造・小売・サービスなど)
特徴
株式会社ダブルノットは、八頭町の複合施設「隼Lab.」を鳥取拠点とする2017年設立の会社です。代表の高林努氏は東京でデジタルマーケティングやクラウドソーシング導入支援に携わったのち、鳥取へUターンして創業しました。社員・パート5名に業務委託5名を加えた小さな体制で、年間およそ50社の中小企業を伴走支援していると公表しています。鳥取銀行の地方創生アドバイザーも務めています。
支援の柱は、道具を入れることより「使える人を増やす」ことに置かれています。生成AIの活用研修やDX人材の育成、ネットショップの運営を担える人材の育成がメニューに並び、IT導入診断士として中小企業向けのDX学校でも講師を務めてきました。経営者自身が生成AIを触れる状態を作ってから、業務のどこに使うかを一緒に決めていく進め方は、担当者を置けない会社ほど扱いやすい選択肢です。大規模なシステム開発を任せる先ではありませんが、何から始めればよいか分からない、まず社内の理解をそろえたいという鳥取県の中小企業に向く相談先です。
株式会社LASSIC|リモート人材とITソリューションを組み合わせる鳥取発の上場企業

| 社名 | 株式会社LASSIC |
|---|---|
| 所在地 | 〒680-0843 鳥取県鳥取市南吉方3-201-3(鳥取本社) |
| 設立 | 2006年12月 |
| 従業員数 | 234名(2023年5月1日時点) |
| 代表 | 若山 幸司(代表取締役社長) |
| 認定・パートナー | 東京証券取引所 TOKYO PRO Market上場、プライバシーマーク、Rubyアソシエーション認定システムインテグレータ、地域未来牽引企業(経済産業省) |
| 公式サイト | https://www.lassic.co.jp/ |
支援メニュー
- ITソリューション(Webシステム・業務システムの受託開発)
- Remogu(リモグ):リモートワークのフリーランスエンジニア紹介
- リラシク:リモートワークで働くITエンジニアの転職支援
- 感情解析など先端技術の研究開発
主な対応業種:システム開発を必要とする企業全般、自治体・地域の事業者
特徴
株式会社LASSICは、鳥取市に本社を置く2006年設立のIT企業で、従業員は234名、東京証券取引所TOKYO PRO Marketに上場しています。「ITで地方創生」を掲げ、リモートワークに特化した人材サービスとシステム開発を両輪にしてきました。経済産業省の地域未来牽引企業にも選ばれています。
特徴は、開発を請け負うだけでなく、人手そのものを補う選択肢を持っている点です。社内にエンジニアを置けない会社が、リモートワークのエンジニアを必要な期間だけ確保するという進め方もでき、採用が難しい鳥取県の事情に合った形といえます。音声認識を使ったリアルタイム字幕システムや感情解析の研究開発など、先端技術に取り組んできた経緯もあります。数万円から試す段階の相談先というより、システム開発の体制を外部に確保したい、開発を含む中期的なプロジェクトを任せたいという企業に向きます。相談の際は、求めているのが開発なのか人材なのかを整理しておくと話が早く進みます。
株式会社ケイズ|自治体から製造業まで支える米子市の中堅システムインテグレーター

| 社名 | 株式会社ケイズ |
|---|---|
| 所在地 | 鳥取県米子市両三柳2864-16 |
| 設立 | 1975年7月 |
| 従業員数 | 約260人(2025年6月現在) |
| 代表 | 松本 泰宏 |
| 認定・パートナー | 売上高71億円(2025年6月決算)。東京・大阪・鳥取・岡山・島根・広島に支店 |
| 公式サイト | https://www.kscom.co.jp/ |
支援メニュー
- SIソリューション(自治体、文教、医療、流通、製造、サービス業の業務改革)
- 戦略ビジネス(AI/IoT)、IoT・AI・ビッグデータを使った製品開発
- インフラソリューション(ネットワークの企画・設計・構築サポート)
- サイバー防衛(攻撃の監視・分析・対処)、データセンターからのサービス提供
主な対応業種:行政・市役所、学校、病院・介護福祉、製造業、旅館業
特徴
株式会社ケイズは、米子市に本社を置く1975年設立のシステムインテグレーターです。従業員は約260人、売上高は71億円(2025年6月決算)で、鳥取県内では最大級の規模です。東京・大阪・岡山・島根・広島にも拠点を持ち、中国地方から関西にかけて事業を展開しています。自治体や文教、医療のシステムを長く担いながら、流通や製造、サービス業の業務改革も手がけてきました。
AIとIoTは「戦略ビジネス」として事業の柱に位置づけられ、センサー処理装置のようなハードウェアを含めた製品開発も行っています。画像解析を使った製造現場の改善など、工場の課題に技術で踏み込む取り組みを外部のセミナーでも紹介してきました。公式サイトには行政・学校・病院・製造業・旅館業といった分野別の導入事例が並び、自社に近い分野の実績を確かめてから相談できます。事務作業を1つ自動化したいという段階より、工場の検査や生産の工程にAIを組み込みたい、基幹システムやネットワークまで含めて任せたいという鳥取県の企業に向く相談先です。
4社の比較表
| 企業名 | 本社所在地 | 規模の目安 | 主な対応領域 | 向いている段階 |
|---|---|---|---|---|
| 株式会社トムス | 静岡市駿河区(本社)/全国オンライン対応・必要時は訪問 | サイボウズ公式kintoneパートナー。5万円の試作から対応 | AI活用システム開発/ローコード(kintone・Zoho)/業務改善コンサル | 業務を整理し、試作で確かめてから自社専用の仕組みをつくりたい段階 |
| 株式会社ダブルノット | 八頭郡八頭町(隼Lab.) | 社員・パート5名、業務委託5名。年間約50社を支援 | 生成AI活用研修/DX人材育成/経営・組織開発/EC運営支援 | 何から始めるか決まっておらず、まず社内に使える人を増やしたい段階 |
| 株式会社LASSIC | 鳥取市南吉方 | 従業員234名。TOKYO PRO Market上場、地域未来牽引企業 | 業務システムの受託開発/リモートエンジニアの確保/先端技術の研究開発 | 開発の体制や人手を外部に確保して、中期的に進めたい段階 |
| 株式会社ケイズ | 米子市両三柳 | 約260人、売上高71億円。中国地方と関西に拠点 | AI・IoTの製品開発/基幹システム/ネットワーク/セキュリティ | 工場の工程や基幹システムまで含めて作り替える段階 |
まず社内に生成AIを使える人を増やしたいならダブルノット、開発の体制や人手を外部に確保したいならLASSIC、工場の工程や基幹システムまで含めて任せたいならケイズ、業務の流れを整理して5万円の試作から自社専用の仕組みをつくりたいならトムスという使い分けが現実的です。鳥取県は東部・中部・西部で距離があるため、訪問の頻度をどう確保するかもあわせて確認しておくと、進め方の食い違いを防げます。
AI導入を成功させる進め方とよくある失敗
鳥取県でAI導入・業務改善を成功させるには、進める順序が効いてきます。最初に取り組みたいのは、業務を棚卸しし、課題に優先順位を付けることです。全部を一気に変えようとすると現場の負荷が高くなり、定着しません。受発注、出荷、日報、問い合わせ対応など、まずは1〜2業務に絞って試行するやり方が、鳥取県内の中小企業でも取り組みやすい進め方です。優先順位は「手間の大きさ」「改善の余地」「現場の合意の得やすさ」の3つで評価するとぶれません。
システムを作る場合は、本開発の前に主要画面だけの試作を用意し、実際に入力する現場の担当者に触ってもらう段階を挟むと失敗が減ります。工場や選果場で手袋をしたまま操作できるか、事務所に戻らずスマートフォンで入力できるかは、仕様書を読むだけでは分かりません。「この項目は現場では使わない」という声が試作の段階で出れば数日で直せますが、本開発の後に見つかると作り直しの費用と期間がかかります。
効果が見えたら、支援会社との伴走に移ります。月に一度は振り返りの場を設け、現場からの改善要望を翌月の更新に反映するサイクルを回します。並行して社内のキーマンに研修を受けてもらい、少しずつ自社で直せる体制へ移していくのが理想です。県のセミナーや産業技術センターの研修を併用すれば、社外の事例に触れながら進められます。
よくある失敗は主に3つです。1つ目は、目的を決めずにAIツールだけ契約し、対象業務が曖昧なまま使われずに終わるケースです。2つ目は、補助金の募集に合わせて要件を詰めないまま発注を急ぐケースで、交付決定前の発注は多くの制度で対象外になるうえ、急いで決めた仕様は現場に合わないことが少なくありません。3つ目は、相談先の規模と自社の求めるものが噛み合わないまま話を進めるケースです。回避策は、身近な業務から小さく試し、社内担当者を必ず1人立て、予算の規模と進め方を初回の相談で伝えておくことです。
まとめ
鳥取県でのAI導入・業務改善は、ツールの性能よりも「どの業務をどう変えるか」を決め、自社の段階に合った相談先を選べるかで成果が変わります。社内に使える人を増やすならダブルノット、開発の体制や人手を確保するならLASSIC、工場の工程や基幹システムまで含めるならケイズ、業務の整理から5万円の試作で自社専用の仕組みを確かめたいなら全国対応のトムスと、段階に応じて選び分けてください。鳥取県は生成AIに的を絞った県の補助制度を持つ数少ない県ですが、募集は年度ごとで件数も限られます。課題の整理を先に済ませておけば、次の募集が出たときにすぐ動けます。まずは無料相談で業務を棚卸しするところから始めるのが近道です。
鳥取県のAI導入・業務改善支援に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 鳥取県内の地元企業と全国対応の会社、どちらにAI導入を頼むべきですか?
A. 地元企業は工場や倉庫を見ながら要件を詰められ、県内の商習慣にも土地勘があります。全国対応の会社はオンライン完結で移動コストがかからず、他地域で作った仕組みの型を応用しやすい点が利点です。訪問が要る工程は鳥取県内の企業に、全社共通の仕組みづくりは全国対応の会社にと分ける方法もあります。先頭のトムスは静岡市に本社を置き、鳥取県に拠点はありません。
Q2. 小さな会社でも、生成AIやAIの業務活用は始められますか?
A. 始められます。日報の下書き、会議の議事録、問い合わせへの返信文、社内文書の検索など、身近な1業務から試すのが現実的です。鳥取県内には経営者や担当者向けの生成AI研修を手がける会社もあり、人を育ててから業務に当てはめる進め方も選べます。効果を確かめてから広げると無理なく定着します。
Q3. 鳥取県でAI導入・業務改善に使える補助金はありますか?
A. 国の「デジタル化・AI導入補助金2026」(旧IT導入補助金)が、対象ツールの導入費の一部に使える可能性があります。鳥取県は生成AIの利活用に的を絞った県独自の補助制度を設けており、2026年度は夏に受付を終えました。検討段階の専門家費用を対象にする枠と、製造業の実装に絞った枠があり、いずれも件数を絞った審査です。可否や金額は断定できないため、最新情報は各制度の公式ページで確認してください。
Q4. AIを入れると、実際にどの業務がどう変わりますか?
A. AIは魔法ではなく、対象業務を決めて初めて効果が出ます。たとえば受発注や出荷の転記をシステム連携で自動化して月の作業時間を減らす、検査や仕分けを画像解析で支援する、議事録や報告書の下書きを生成AIで作るといった形です。どの業務の、どの手間を、どれだけ減らすかを最初に決めておくと、成果を測りやすくなります。
Q5. 何から始めればよいですか?
A. まず業務を棚卸しし、手間の大きい業務を1つ選んで小さく試すところから始めます。効果を確認できたら対象を広げ、社内担当者を立てて内製化につなげます。県のセミナーや、製造業であれば産業技術センターの研修も併用できます。支援会社は、複数社の見積もりを総額で比較すると選びやすくなります。
