SHIZUOKA cloud lab地方と中小企業に特化した
DX戦略パートナー企業です。
SHIZUOKA cloud lab

COLUMお役立ちコラム

2025年10月30日

kintoneのデータ連携とは?外部システム連携で実現する業務効率化の仕組み

 

データが“つながる”ことで業務は進化する

多くの企業で導入が進むkintone。
しかし、「システムがバラバラで情報が重複」「Excelとのやり取りが手間」「会計やCRMとの連携ができていない」など、データの分断が課題として残るケースは少なくありません。こうした課題を解決するカギとなるのが、「データ連携」です。
kintoneはクラウド型プラットフォームとして、外部システムや他アプリとのデータ連携が容易にできる構造を持っています。
この記事では、kintoneのデータ連携の仕組みと実践的な活用方法を詳しく解説します。

kintoneのデータ連携とは?概要と必要性を理解しよう

kintoneのデータ連携とは、外部システムや他のkintoneアプリ間で情報を自動的に共有・同期する仕組みを指します。

連携の目的

  • 二重入力をなくす(顧客データ・在庫データなどの重複登録防止)
  • 情報の一元管理(会計・営業・現場のデータを統合)
  • 業務スピードの向上(入力作業の自動化・リアルタイム更新)

kintoneは、APIやWebhook、プラグインなど多様な方法で外部サービスと連携できる柔軟なシステムです。

kintoneでデータ連携できる主な外部サービス

kintoneはオープンな構造のため、さまざまな業務ツールと連携可能です。

主な連携サービス

  • Google Workspace(スプレッドシート・カレンダーなど)
  • Microsoft 365(Outlook・Excel Onlineなど)
  • Slack / Chatwork(通知やコメント連携)
  • freee / 弥生会計(会計・請求データ連携)
  • Salesforce / Zoho CRM(顧客・商談データ同期)
  • Dropbox / Box / WorkDrive(ファイル共有)

これらのサービスをkintoneと連携させることで、データを一元化し、アプリ間の“橋渡し”を自動化できます。

kintoneとExcel・スプレッドシートとのデータ連携方法

多くの企業では、いまだにExcelでの管理が中心。
しかし、kintoneはExcelやGoogleスプレッドシートとのデータ連携が可能です。

方法1:CSVインポート/エクスポート

最も簡単なのが、CSV形式でデータを出力・取り込みする方法です。

  • kintoneの一覧画面から「CSV出力」
  • Excelで編集後、「CSVインポート」で更新

方法2:Google Apps ScriptやAPIによる自動同期

定期的なデータ更新を自動化したい場合は、

  • Google Apps Scriptを使った自動連携
  • kintone REST APIを利用して、スプレッドシート⇔kintoneを双方向同期

これにより、「日次レポートを自動でkintoneに反映」「スプレッドシート変更時に自動更新」などの自動化が実現します。

kintoneと他の業務システム(会計・SFA・MAなど)との連携事例

kintoneはさまざまな業務システムとデータ連携が可能です。

代表的な連携事例

会計システム(freee・弥生・勘定奉行など)
→ 請求・入金データを自動連携して経理業務を効率化。
営業支援(Zoho CRM・Salesforceなど)
→ 商談情報をリアルタイムで同期し、営業データの一貫性を保持。
マーケティングオートメーション(SATORI・BowNowなど)
→ 見込み顧客データをkintoneに自動反映。
EC・在庫管理(Shopify・Zoho Inventoryなど)
→ 受注・在庫データを連携し、在庫過不足を防止。

このように、部門ごとに分断されていたデータを一元化し、業務全体を“つなげる”ことができます。

kintoneとAPI連携する方法|REST APIを活用したデータ自動化

kintoneは公式でREST APIを提供しており、外部システムとの連携をプログラム的に制御できます。

主なAPI連携の種類

  • データ取得(GET):kintone内データを他システムへ送信
  • データ登録(POST):外部データをkintoneに自動登録
  • データ更新(PUT)/削除(DELETE):他システム更新時に同期反映

Webhookを利用した自動連携

特定の操作(登録・更新)をトリガーに外部サービスへ通知を送る「Webhook」も利用可能です。
これにより、“データが変わった瞬間に自動通知・自動更新”といった処理が実現します。
プログラミングに詳しくなくても、RPAツール(Asteria WarpやPower Automateなど)を活用すれば、ノーコードで自動連携を構築できます。

kintone連携を支援する外部ツール・プラグインの紹介

kintoneのデータ連携をサポートするツールやプラグインも多数提供されています。

主な連携ツール・プラグイン

  • トヨクモ kMailer/kBackup:メール配信・データバックアップを自動化
  • CData Sync/Asteria Warp:他クラウド・DBとのノーコード連携
  • krewData(メシウス):kintone上でデータ集計・変換を自動処理

これらを活用することで、「CSV手動更新から完全自動化へ」進化できます。

kintoneデータ連携を成功させるためのポイントと注意点

データ連携を導入する際には、以下のポイントを押さえることでトラブルを防げます。

成功のポイント

  • 目的を明確にする:どのデータを、どの方向に連携させるかを明確化
  • システム構成をシンプルに保つ:複雑化すると保守コストが増大
  • 権限とセキュリティを設定:外部API連携時はアクセス制限を厳重に
  • 運用ルールを定期見直し:データ項目変更時のエラーを防止

注意点

  • 外部連携時にはAPIトークンやWebhookの管理を徹底
  • プラグイン導入時はバージョン互換性を確認
  • 社内でのデータフロー変更時に再設定が必要になる場合あり

トムスでは、こうしたシステム連携設計〜運用サポートまで一貫して支援しています。

まとめ|kintoneのデータ連携で業務効率化とDXを推進

kintoneのデータ連携を活用すれば、「バラバラなシステム」から「つながる業務基盤」へと変革できます。
Excelや他システムとの連携、自動更新、API活用などを通じて、手作業の削減・データ精度の向上・スピーディーな意思決定が実現します。まずは小さな連携(CSV取込やプラグイン導入)から始めて、自社の業務に合わせた仕組みを構築することが成功の第一歩です。