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kintoneからメールを送信する方法!無料・有料別のおすすめサービス

kintoneで顧客や案件を管理をするケースは多いです。営業の効率化のために、同じシステム内でメールの作成・送信をしたいと考えている担当者の方もいるでしょう。
しかし、kintoneの標準機能だけでは外部へのメール送信はできません。本記事では、kintoneでメール送信を行う方法や、活用できるプラグイン・サービスについて紹介します。
【この記事で分かること】
|
kintone上でメールの送信はできない
kintoneは、顧客や取引先の情報を一元管理できる便利なシステムですが、標準機能で送れるのは社内ユーザー宛ての通知メールのみです。例えば、「レコードが追加・更新されたとき」や「ワークフローで承認されたとき」などです。
ただし、プラグインを追加するか、kintoneと外部サービスを連携させることで、kintoneから外部に向けたメールを送信できるようになります。
なお、プラグインや外部サービスとの連携は、kintoneのスタンダードコース以上でないと利用できません。そのため、現在ライトコースをご利用の場合は、まずプランのアップグレードを検討しましょう。
kintoneからメールを送信する方法
kintoneで社外へのメール送信を可能にするプラグイン・サービスには、無料で使えるものと有料で利用するものがあります。
ここでは、外部へのメール送信機能を付与できるプラグインと連携サービスについて、無料版と有料版に分けて紹介します。
無料で利用できるメール送信プラグイン・連携サービス
社外へのメール送信機能を追加する際、コストを抑えられるに越したことはありません。ただし、無料プランには送信数や機能に限度がある場合が多いため、利用目的に応じて慎重に選びましょう。
無料で利用できるkintoneのメール送信プラグイン・連携サービスは、以下の通りです。
- SendGrid(センドグリッド)
- Boost! Mail
- GMail連携プラグイン
- kMailer(ケイメーラー)
ここでは、上記のプラグインとサービスを紹介します。
SendGrid(センドグリッド)
出典:https://sendgrid.kke.co.jp/blog/?p=4248
SendGridは、世界中で利用されている信頼性の高いメール配信サービスで、kintone向けのプラグインが提供されています。
kintoneのレコードに登録された顧客や取引先情報をもとに、メールを一斉送信することが可能です。無料プランでは、1日100通まで送信可能で、期間制限もないため、小規模運用には十分対応できます。より多くのメールを送信する場合は、有料プランへのアップグレードが可能です。
SendGridのプランとその内容を下表にまとめました。
■費用(税抜)
プラン | 月額 | 送信通数の上限 |
---|---|---|
Free | 0円 | 100通/1日 |
Essential | [50k]3,000円 [100k]5,400円 | [50k]5万通/月 [100k]10万通/月 |
Pro | [100k]14,000円 [300k]37,500円 [700k]75,000円 [1.5M]125,000円 [2.5M]165,000円 | [100k]10万通 [300k]30万通 [700k]70万通 [1.5M]150万通 [2.5M]250万通 |
※送信通数の上限超過時は追加料金が発生
<kintoneとの紐づけ方はこちら>
https://sendgridjp.github.io/kintone-sendgrid-plugin/
Boost! Mail
出典:https://kintone-booster.com/ja/mail.html
Boost! MailはTISによるメール送信プラグインになります。TISは、kintoneの無料プラグインを数多く提供しているベンダーです。
基本的な機能は完全無料で利用できます。レコード保存時や、「承認」などのプロセスアクション、ボタンクリックをトリガーにメールを送信することも可能です。
基本機能は完全無料で利用可能で、3か月を過ぎるとライセンス購入の案内メッセージが1日1回表示されますが、機能そのものに制限はありません。シンプルで使いやすいインターフェースが特徴で、初めてメール送信機能を導入する企業にもおすすめです。
■費用
無料 ※3ヵ月を過ぎると、ライセンス購入を促すメッセージが1日1回表示されます。 |
<kintoneとの紐づけ方はこちら>
https://kintone-booster.com/ja/mail.html
GMail連携プラグイン
出典:https://www.tis2010.jp/gmail/
Gmail連携プラグインも、Boost! Mailと同様にTISが提供する無料プラグインです。
このプラグインを使うと、kintone上でGmailの送受信が可能になります。既存のGmailアカウントをそのまま使えるため、新たなアカウントの作成や複雑な設定も不要です。
kintoneの画面内でメールの確認・送信が完結するため、業務効率の向上にもつながります。
■費用
無料 |
<kintoneとの紐づけ方はこちら>
https://www.tis2010.jp/gmail/
メール送信以外の、TISが提供しているkintoneの無料プラグインについては、以下の記事もご参考ください。この記事では、kintoneの活用の幅を広げられる無料プラグインを、TISの提供を含め31選ご紹介しています。
kMailer(ケイメーラー)
出典:https://www.kintoneapp.com/kmailer?_gl=1*xbj4jy*_gcl_au*MTk4MDgzNDQwOC4xNzQ4MzA3ODQ2
kMailer(ケイメーラー)は、充実した機能が特徴のメール送信サービスです。30日間の無料お試しは何度でも利用できます。30日間の無料トライアルは何度でも利用できるため、しっかり使い心地を試してから本格導入を検討できます。
無料版でも、メールのテンプレート作成、個別・一斉・予約送信といった基本的な機能を利用可能です。加えて、kintoneでのレコード追加・消去、ステータス更新をきっかけとした自動送信機能や、配信結果の分析など、他の機能も充実しています。
シナリオメールの作成やA/Bテスト、メール開封などのログ取得も可能なので、マーケティングの活用にも最適でしょう。kintoneメールの送信機能はkintone上で、テンプレート作成やマーケティング機能などはkMailerから利用できます。
■費用(税抜)
プラン | 月額 |
---|---|
無料お試し | 0円(何度でも申込可) |
スタンダード | 18,000円 |
プレミアム | 30,000円 |
プロフェッショナル | 50,000円 |
※kintone1環境につき1契約でOK
※年額プランあり
<kintoneとの紐づけ方はこちら>
https://jp.cybozu.help/k/ja/app/plugin/manage/plugin.html
有料のメール送信プラグイン・連携サービス
無料版で機能や送信数に限界を感じる場合は、有料のプラグイン・連携サービスを検討しましょう。有料サービスでは、より高度なメール機能やサポート体制、セキュリティ対策が提供されます。
有料で利用できるkintoneのメール送信プラグイン・連携サービスは、以下の通りです。
- Mailwise(メールワイズ)
- メール一斉送信プラグイン
- メール共有オプション
ここでは、上記のプラグインとサービスを紹介します。
Mailwise(メールワイズ)
出典:https://kintone.cybozu.co.jp/mailwise_connect/
Mailwise(メールワイズ)は、kintoneを運営するサイボウズが提供しているプラグインです。そのため、連携方法が明快で、プログラミング不要で導入できる点が大きな特徴です。
このプラグインを使えば、kintone上で以下の機能が拡張されます。
- 個別送信
- 一斉送信
- レコード詳細画面での送受信履歴の表示
- テンプレート作成
- 送信先リストの作成・保存
テンプレート機能を使えば、kintoneの顧客管理アプリに登録された情報を自動で差し込むことができ、入力ミスによるトラブルを防止できます。
加えて、Mailwise上で利用できる機能も活用すれば、さらにできることが広がります。例えば、顧客からの返信対応や分析機能などはMailwise上で可能です。
Mailwiseには2つの料金プランがありますが、kintone上で利用できる機能に差はありません。利用目的に応じて、Mailwise内の機能レベルを選べばよい仕組みになっています。
■費用(税込かは要問合せ)
プラン | 月額(1ユーザー) |
---|---|
スタンダードコース | 600円 |
プレミアムコース | 1,800円 |
※5ユーザー以上の契約から利用可
※30日間の無料お試しあり
<kintoneとの紐づけ方はこちら>
https://kintone.cybozu.co.jp/mailwise_connect/settings/
メール一斉送信プラグイン
出典:https://smartat.jp/kintone-solution/mail_send/
メール一斉送信プラグインは、メールの一斉送信だけでなく、年齢や性別といった条件で絞り込んだ相手への送信や、個別送信、HTMLメールの作成にも対応しています。また、氏名やメールアドレスを使用したテンプレート作成も可能です。
費用は年額プランのみで、1ドメイン10万円となっています。
■費用(税抜)
年額 100,000円 |
※1ドメイン1契約
※15日間の無料お試しあり
<kintoneとの紐づけ方はこちら>
https://jp.cybozu.help/k/ja/app/plugin/manage/plugin.html
メール共有オプション
出典:https://kintone.cybozu.co.jp/option/emailsharingoption.html
メール共有オプションは、kintoneでのメールの送受信を可能にするプラグインです。「未処理」「処理中」などとメールの対応状況が表示されたり、複数の担当者でメールを共有できたりするため、対応漏れを防げます。
受信したメールは1クリックで転記できるため、対応したメール内容を蓄積すれば、ナレッジ共有や社内ノウハウの構築にも役立つでしょう。なお、1サブドメイン1契約でOKで、最大利用ユーザーは300人まで対応可能です。
■費用(税抜)
月額 5,000円 (送受信保存メール件数が5,000件を超過すると、5,000件ごとに5,000円が追加でかかります) |
※1サブドメイン1契約
<kintoneとの紐づけ方>
https://jp.cybozu.help/k/ja/app/plugin/manage/plugin.html
【結論】kintoneからメール送信するならどのサービスを選ぶべき?
ここまで、有料版と無料版に分け、kintoneでメール送信をするためのサービスを紹介しました。しかし、まだどのサービスを選べばよいか迷う方もいるでしょう。
そこで、各プラグイン・連携サービスについて、下表で比較しました。
SendGrid | Boost! Mail | GMail連携プラグイン | kMailer | Mailwise | メール一斉送信プラグイン | メール共有オプション | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
価格 | 0~/月 | 0~/月 | 無料 | 18,000~/月 | 600~/月 | 100,000/年 | 5,000~/月 |
無料お試し | ‐ | ‐ | ‐ | 30日 (何度でも可) | 30日 | 15日 | 30日 |
個別送信 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
一斉送信 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
予約送信 | 〇 | ||||||
自動送信 | 〇 | 〇 | |||||
添付ファイル送信 | 〇 | 〇 | |||||
テンプレート作成 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
HTMLメール作成 | 〇 | 〇 | |||||
開封ログ確認 | 〇 | ||||||
マーケティング機能 | 〇 | ||||||
サポート | 〇 | 〇 | △ 有料 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
メール送信サービスを選ぶ際は、どのような目的でメールの送信機能を使いたいのかで決めましょう。例えば、メルマガの配信を行いたいならマーケティングに関する機能が使えるkMailer、基本的なメール送信機能で足りるのであれば、SendGridやBoost! Mailなら無料で利用できるためコストがかかりません。
まずは無料で利用できるものを使ってみて、機能が足りないようであれば有料のプラグイン・連携サービスの利用を検討してみましょう。
>>kintoneのAPI連携とは?外部サービスとの連携事例を紹介
まとめ
kintoneは標準機能では外部へのメール送信ができませんが、プラグインや外部サービスと連携することで、社外へのメール送信が可能になります。
提供されているサービスは無料・有料どちらもあり、それぞれに特徴があります。例えば、SendGridやBoost! Mailは無料で手軽に始められますが、送信数や機能に制限があります。
一方、kMailerのような有料サービスはコストはかかるものの、豊富な機能と高い操作性で本格的な運用にも対応できます。
どのサービスを選ぶかは、どんな目的でメールを使いたいのかが重要です。単純な連絡業務であれば無料サービスで十分ですが、マーケティング活動や大量配信が必要な場合は有料サービスを検討しましょう。
自社に適したkintoneの活用方法についてお悩みなら、kintone支援サービスを提供しているトムスにお任せください。今回は「kintoneからメールの送信を行いたい」というお悩みを解決できるプラグインや連携サービスを紹介しましたが、kintoneを利用するうえで「これができたらいいのに」と思うことはほかにもあるはずです。
そういったお悩みも、トムスの伴走支援をご利用いただくことで解決できます。必要であればトムスの伴走支援も活用しつつ、kintoneでさらなる業務の効率化を目指しましょう。