COLUMお役立ちコラム
AIで議事録作成を自動化|おすすめツールと運用のコツ
「会議のたびに議事録の作成に時間を取られている」「録音を聞き直して文字に起こす作業が負担」という方は多いのではないでしょうか。議事録づくりは大切な業務ですが、手作業では手間がかかり、担当者の負担になりがちです。
近年は、AIが会議の音声を自動で文字起こしし、要点まで要約してくれる「AI議事録ツール」が実用的なレベルに進化しています。うまく活用すれば、議事録作成にかかる時間を大幅に減らすことができます。
本記事では、AIで議事録作成を自動化する仕組みから、おすすめツールの比較、生成AIを使った作り方、使いこなすための運用のコツまでをまとめました。会議業務を効率化したい方は、ぜひ参考にしてください。
【この記事で分かること】
- AIで議事録を自動化する仕組みとメリット
- おすすめのAI議事録ツールと選び方
- ChatGPT・Claudeなど生成AIを使った議事録の作り方
- AI議事録を使いこなす運用のコツ
- 導入時に気をつけたい注意点
AIで議事録作成を自動化するとは?
AIによる議事録の自動化とは、会議の音声をAIが文字に起こし、さらに要点をまとめてくれる仕組みのことです。まずは、その流れとメリットを見ていきましょう。
AI議事録ツールの基本的な仕組み
AI議事録ツールは、大きく2つの機能で成り立っています。1つは、会議の音声をテキストに変換する「文字起こし(音声認識)」。もう1つは、文字起こしした内容から決定事項や要点を抜き出す「要約」です。多くのツールでは、Web会議の録音や、スマートフォンで録音した音声ファイルを読み込むだけで、この一連の流れを自動で行ってくれます。
自動化で会議業務はこう変わる
議事録を自動化することで、次のようなメリットが期待できます。
- 作成時間の大幅な短縮:会議後の文字起こしや清書の手間が減り、担当者は他の業務に集中できます。
- 記録の抜け漏れを防ぐ:発言をそのまま記録できるため、聞き逃しや書き漏らしを減らせます。
- 共有・活用がしやすくなる:テキスト化された議事録は検索や共有がしやすく、後から見返すときにも便利です。
AI議事録ツールのおすすめ5選【比較】
AI議事録ツールにはさまざまな種類があり、それぞれ得意分野が異なります。ここでは代表的な5つのツールを、特徴とおすすめの用途で比較します。
| ツール名 | 特徴 | こんな企業・用途におすすめ |
|---|---|---|
| Notta(ノッタ) | Zoom・Teams・Google MeetなどWeb会議との連携に強く、多言語にも対応。無料プランあり | まず手軽に試したい、Web会議が中心の企業 |
| Rimo Voice(リモ ボイス) | 日本語に特化した高精度な文字起こし。処理が速く、音声とテキストが連動して修正しやすい | 日本語の精度を重視したい企業 |
| tl;dv(ティーエルディーブイ) | Web会議の録画・要約に強く、会議の一部を切り出して共有しやすい | 会議を録画して見返す・共有する機会が多い企業 |
| Otolio(旧・スマート書記) | 日本語の高精度な文字起こしに加え、専門用語の辞書登録に対応 | 業界用語や専門用語の多い会議が中心の企業 |
| AI GIJIROKU(AI議事録) | 日本の会議スタイルや敬語に対応し、日本語サポートも充実 | 日本企業向けの安定した運用を重視したい企業 |
※料金・機能・名称は各社の変更により異なる場合があります。導入前に各公式サイトで最新情報をご確認ください(2026年8月時点の情報です)。
なお、すでにZoomやMicrosoft Teamsの有料プランを使っている場合は、Web会議ツールに標準搭載されているAI要約機能(Zoom AI CompanionやCopilot in Teamsなど)をまず試してみるのも一つの方法です。そのうえで、日本語の精度や対面会議への対応を強化したい場合に、専用のAI議事録ツールを検討するとスムーズです。
AI議事録ツールの選び方のポイント
自社に合ったツールを選ぶには、次の観点で比較するのがおすすめです。
- 会議の形式:Web会議が中心か、対面会議が中心か、録音ファイルの読み込みが必要かを確認しましょう。
- 日本語の精度:日本語の会議がメインなら、日本語に特化した国産ツールが安心です。
- 話者の識別:「誰の発言か」を記録に残したい場合は、話者識別に対応しているかを確認しましょう。
- セキュリティ:入力した会話がAIの学習に使われない方針か、暗号化やセキュリティ認証があるかを確認しておくと安心です。
- 料金体系:月額固定か、利用時間に応じた課金か。無料プランやトライアルの有無も確認しましょう。
迷った場合は、無料プランのあるツールをいくつか試し、実際の精度や操作感を確かめてから選ぶのがおすすめです。
ChatGPT・Claudeなど生成AIで議事録を作る方法
専用ツールを使わなくても、ChatGPTやClaudeといった生成AIを使って議事録を作成することもできます。すでに生成AIを使っている場合は、こちらの方法も試してみましょう。
文字起こし→生成AIで要約する流れ
基本的な流れは、まず会議の音声を文字起こしし、そのテキストを生成AIに読み込ませて要約してもらう、という2ステップです。文字起こしは、Web会議ツールの自動文字起こし機能や、スマートフォンの音声入力などでも行えます。得られたテキストを生成AIに貼り付けて、「決定事項・宿題・要点」といった形式で整理してもらえば、議事録の下書きが完成します。
議事録用のプロンプト例
生成AIに要約を依頼するときは、ほしい形式を具体的に指定するのがコツです。たとえば「以下の会議メモを、決定事項・宿題(担当者と期限)・議論の要点(3つまで)に整理してください」のように指示すると、そのまま使いやすい議事録が返ってきます。さらに「宿題については、担当者・期限・タスク内容を表(テーブル)形式で出力してください」と加えると、より見やすくビジネスで使いやすい議事録になります。ビジネス向けのAI活用については、Claude Coworkなどを解説した記事もあわせてご覧ください。
AI議事録を使いこなす運用のコツ
AI議事録ツールの効果を最大限に引き出すには、いくつかの運用の工夫が役立ちます。導入して終わりにせず、次のポイントを意識してみましょう。
録音環境を整える
AIの文字起こし精度は、音声の聞き取りやすさに大きく左右されます。マイクの位置を調整したり、雑音の少ない環境で録音したりするだけで、精度は大きく変わります。Web会議では、参加者がそれぞれミュートを適切に使うことも効果的です。また、最近はスマートフォンのAI文字起こしアプリ(iPhoneの標準機能やGoogle Pixelのレコーダー機能など)の精度も格段に上がっています。対面会議では、スマートフォンのマイクを参加者の中央に置くだけで、十分な精度のテキストが得られることもあります。
議事録のフォーマットを決めておく
あらかじめ「決定事項」「宿題」「次回の予定」といった項目を決めておくと、AIに要約を依頼するときも一定の形式でまとまり、後から見返しやすくなります。
出力は「確認・修正する前提」で使う
AIの文字起こしや要約は完璧ではありません。特に固有名詞や数値は誤りが生じやすいため、そのまま使うのではなく、必ず担当者が確認・修正する前提で運用しましょう。ゼロから作るより、はるかに短い時間で仕上げられます。
作成した議事録を社内で活用する
テキスト化された議事録は、検索や共有がしやすいのが利点です。決まったフォルダやツールに集約しておくと、過去の議論を振り返ったり、関係者へ素早く共有したりする際に役立ちます。
AI議事録の導入時に気をつけたい注意点
便利なAI議事録ツールですが、業務で使う際にはいくつか注意しておきたい点があります。
- 機密情報・セキュリティに注意する:会議には社外秘の情報が含まれることも多いため、入力した会話がAIの学習に使われない方針かどうかを確認しましょう。法人向けのセキュリティ体制が整ったツールを選ぶと安心です。
- 精度は環境に左右される:話者が重なったり、専門用語が多かったりすると、文字起こしの精度が下がることがあります。重要な会議では特に、出力内容の確認を丁寧に行いましょう。
- 録音の同意を得ておく:会議を録音する際は、参加者に事前に伝え、同意を得ておくのがマナーです。
まとめ
AIで議事録作成を自動化することで、会議後の文字起こしや清書にかかっていた時間を大きく削減できます。ツールを選ぶ際は、会議の形式や日本語の精度、セキュリティ、料金体系といった観点で比較し、無料プランで試してから導入するのがおすすめです。すでに生成AIを使っている場合は、文字起こししたテキストをChatGPTやClaudeで要約する方法も活用できます。
導入後は、録音環境を整える、フォーマットを決めておく、出力は確認・修正する前提で使う、といった運用の工夫で効果がさらに高まります。機密情報の取り扱いにも気をつけながら、まずは身近な会議から試してみましょう。
「自社に合ったツールが分からない」「議事録だけでなく会議業務全体を効率化したい」という方は、トムスのサポートチームまでお気軽にご相談ください。地方と中小企業のDXに特化したパートナーとして、御社に合ったAI活用をご提案します。
監修者
中川 豊章
株式会社トムス 代表取締役
