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kintoneの認定資格でスキルと信頼を獲得!資格の種類と試験の方法について

投稿日:2020年8月24日

kintoneの認定資格は、サイボウズ社が直接認定する、専門知識があることを証明するもの。kintoneの開発を高いクオリティで担うことができる証明となるため、プログラマーの方や業務フロー改善の担当者の方には、取得することで幅を拡げることが可能です。ここでは、認定資格の種類や取得方法・勉強内容について説明します。

kintone認定資格とは?

kintoneは、すでに公開されているアプリやプラグインをインストールし、設定することで、複雑なシステムを組み上げることなく、自社のシステムを構築することができるクラウドツールです。しかし、すでに公開されているアプリだけでも100種類以上があるほか、各種の設定やプラグインの導入など複雑な仕組みを覚えなければ使いこなすことはできません。

そこで、そうした仕組みやカスタマイズ方法について、専門的な知識・スキルを持つ人がわかるように実施されたのがkintone認定資格です。取得することで、体系的なスキルが身につくだけでなく、実践的なkintoneの活用が可能になるような知識を得ていることを証明できます。

現在、サイボウズ社で認定している資格は、2階層3種類。上級の資格は高度な専門知識が問われる内容となっています。

kintone認定資格の取得方法

kintoneの認定資格は、サイボウズが主催している資格試験に合格することで取得が可能です。さまざまな資格試験の取り扱いを行っているピアソンVUEでの登録と、試験の予約申し込みをしたうえで、全国にあるテストセンターから任意の場所で受験しましょう。

受験後アンケートに回答したら、受験画面上でそのまま合否結果を確認できます。合格するとピアソンVUEのマイページから認定証がダウンロードできるため、WEB上に掲載したり、名刺へ記載したりすることが可能です。

試験の形式・試験時間

試験は、テストセンターでPCを通じてオンライン上で受験します。出題数は、資格の種類ごとに異なりますが、40問から50問程度の択一もしくは複数選択の問題を60分で解く内容です。

資格試験のスケジュール

認定資格試験は年に複数回開催されています。試験会場の空きがあれば、自身のスケジュールや勉強計画から希望日時での予約が可能です。申し込みは前日まで受け付けているため、ある程度自信がついたタイミングで申し込むこともできます。

受験料

受験料は資格ごとに異なり、それぞれで学生割引価格もあります。現在実施されている3つの内訳は以下のとおりです。(いずれも税別)

認定資格の種類

kintone認定資格は、知識や専門分野によって2段階3種類に分かれています。まずは基礎的な資格である「アソシエイト」を取得。その後に受験者の専門性それぞれに対応した上位資格の取得を進めていくことになります。

また、2020年以降はさらに上級の資格となる2段階3種類の資格の整備が予定されており、継続してスキルアップを目指すことが可能になります。

アソシエイト|kintoneの基礎的な知識と技能の証明

kintone認定資格のうち、基礎となるのがアソシエイト。体系立ったkintoneの機能と設定に関する、基本的な知識を有することを証明する資格です。取得することでkintoneを用いての業務改善スキルがあることを証明できるため、構築を担当している方や、これからkintoneを導入しようと考えている方におすすめです。

・受験資格や受験対象者

受験資格はとくに定められてはいません。対象者は「kintoneでのアプリ作成や設定に携わっている方」もしくは、「基礎知識について学びたい方」となっており、入門的な内容を網羅したい方に向いています。

・出題内容

出題範囲は、kintoneの基本的な機能や概要、契約内容といったものから、アプリの作成やレコードの操作、システムの管理者設定、スペース・ゲストスペースの設定といった、使い方の基礎の部分です。

アプリやプラグインのカスタマイズでは、JavaScriptを用いる内容については扱っていません。

アプリデザインスペシャリスト|業務改善にkintoneを役立てる実践的なスキルの証明

アプリデザインスペシャリストは、業務改善の課題に対して、kintoneの機能を適切に用いて解決方法を導き出すスキルを証明する認定資格です。合格には、各種アプリや設定に関する知識はもちろん、それらを連携したりプラグインを用いたりしてどのようなことができるのかを構想する能力が求められます。

・受験資格や受験対象者

kintone認定アソシエイト資格者であることが必要です。受験対象者として、「kintoneの基本的な機能は理解したうえで業務アプリを構築した経験がある方」や「アプリの変更やアクセス権限の設定といった運用に携わっている方」が挙げられています。

・出題内容

出題範囲は大きく下記の3つ。アソシエイトと同様、アプリの構築に関するAPIJavaScriptの知識は出題範囲外です。

 

  • kintoneを業務で活用するための準備
  • kintoneで業務アプリの構築
  • kintone上の業務アプリの保守運用

 

アプリデザインスペシャリストの範囲には、別ツールによる業務データの移行方法や、構築にあたっての調整、通知や集計レポートの作り方など、アソシエイトと比べても実務範囲に大きく関係する内容が含まれます。資格取得を通じて実践的な知識の習得が望めるでしょう。導入した後の専門的な勉強にはもちろん、ほかの企業の導入支援をすることがある方は、取得によるメリットが大きいでしょう。

カスタマイズスペシャリスト|kintoneカスタマイズの基本的知識とスキルの証明

カスタマイズスペシャリストは、kintoneアプリやプラグインのカスタマイズに関して、実践的な知識やスキルを習得していることを証明できる資格。プログラミングを用いたkintone開発ができることを説明できるため、開発支援や企業ごとのチューンナップを担当するプログラマーの方に有用です。

・受験資格や受験対象者

kintone認定アソシエイト資格者であることが必要です。専門性の高い担当者が受験することを想定しており、実務レベルでプログラミングによるkintoneカスタマイズの経験がある方や、カスタマイズの提案経験がある方などに向いています。

・出題範囲

kintoneAPIやcybozu.comの仕様を理解したうえで、要件に従って利用・作成ができるかどうかが出題範囲となります。また、与えられたシナリオに沿った適切なカスタマイズ方法を決定することや、プラグイン開発の実行ができるかどうかなど、開発全般にわたってプログラミング知識とスキルが問われる内容です。

【認定資格の概要まとめ】

kintone認定資格は難しい?

kintone認定資格は、種類によって難易度や勉強方法が異なるほか、カスタマイズスペシャリストの場合には、プログラミングスキルも問われます。

また、すべての問題文や答えは非公開となっており、合格難易度や合格率についても公開されていません。しかし、少なくとも初級であるアソシエイトの試験でも、kintoneをしっかり使い込んだうえで、独自に受験対策をしなければ合格できないような内容です。

受験合格のための勉強方法

受験合格のための専門的な勉強方法としては、以下のようなものが代表的です。また、いずれも自分自身でkintoneを扱えることを想定しているため、勉強しながらkintoneに実際に触れるようにしましょう。

アソシエイト|公式テキストを中心に基礎知識を習得

<画像|kintone認定 アソシエイト 試験対策テキスト>

kintoneやcybouzu.comに関する幅広い知識が求められるため、公式テキストを用いた対策が基本です。「アソシエイト」の受験勉強の公式テキスト『kintone認定 アソシエイト 試験対策テキスト』が発売されているため、こちらで対策しましょう。

練習問題が100問以上入っていて、正誤を確認しながら繰り返し演習することで確実に知識が身につく内容となっています。

<外部リンク|特典付き!kintone認定アソシエイト試験対策テキスト【第2版】

上級資格|ワークブックや公式のリンク集を利用しよう

<画像|業務改善NOTE

アプリデザインスペシャリストやカスタマイズスペシャリストは、より高度な知識・技術が求められる上級資格です。実務での実践も重ねながら理解を深めるための仕組みとして、ワークブックや学習ガイドのためのリンク集が紹介されています。

とくに、アプリデザインスペシャリスト取得の学習にも利用できる『業務改善NOTE』は、資格取得を目指していない場合にもおすすめの一冊。改善に役立つノウハウが詰まっているため、kintoneを利用するうえで大きな手助けとなってくれます。

<外部リンク|アタラシイショクギョウ発見マガジン業務改善NOTE

<外部リンク|kintone 認定資格 カスタマイズスペシャリスト学習ガイド – cybozu developer network

kintoneやcybozu.comのヘルプページやセミナーの受講も有効

認定資格は、kintoneの活用方法や設定に関する知識が求められるため、kintoneのヘルプページを読み込むことも受験対策になります。公式テキストを用いて、わからない点をヘルプで確認するなど、賢く活用しましょう。

また、サイボウズ社が主催している使い方セミナーや講座も資格取得に役立つ内容が多くあります。機会があれば受講を検討してみましょう。 

kintoneを扱う場合には資格の取得が有用

kintoneの資格にはいくつかの種類があり、開発に特化したものだけでなく、kintoneを活用した業務フローの構築に特化したものまであります。そのため、システム開発業務を請け負う企業や社内システム担当者の方だけでなく、アドバイザーとして社内業務の改善に関するコンサルティングをしたい方にも資格取得が有用です。

また、資格取得にあたっては、kintoneの基礎部分からカスタマイズに関する知識まで、専門的な内容を深く習得することが求められます。これからkintoneを専門的に扱うことを考えている方や、社内へ導入した際の管理担当者となった方にとっては、実務にすぐに役立てられる内容も。資格取得だけでなく、勉強自体も効果的でしょう。

すでにkintoneアプリの開発等に携わっている方の場合には、自身のスキルや知識がどの程度のものなのかを確かめたり、周囲からの信頼を獲得したりする効果が期待できます。いずれにしろ、kintoneを仕事で取り扱う場合には、資格の取得は有効な選択肢と言えるでしょう。