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COLUMお役立ちコラム

2025年12月12日

kintoneで見積書を作成する方法とおすすめのプラグインを紹介

見積書の作成と管理は、営業業務において時間のかかるタスクです。kintoneを活用すれば、見積書の作成から承認、請求書への反映まで、一連の業務を効率化できます。

本記事では、kintoneの標準機能を使った見積書の作成方法や、おすすめのプラグイン、さらに見積業務全体を効率化するための方法を紹介します。kintoneを導入している企業や、これから導入を検討している企業の担当者は、ぜひ参考にしてください。

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【この記事で分かること】

  • kintoneの標準機能を使った見積書の作成方法
  • 見積書作成に役立つおすすめプラグイン3つ
  • 見積業務全体を効率化するための方法

 

kintoneの標準機能で見積書を作成・印刷する方法

kintoneには、業務の目的に合わせて自由に設計できる「アプリ」という機能が標準で備わっています。この機能を活用すれば、顧客名や金額、品目といった必要な項目を組み合わせて自社専用の見積書フォームを作成できます。

また、ゼロから作らなくても、kintoneが提供している「サンプルアプリ」を利用すれば、基本構成が整った状態から運用を開始できます。標準機能で見積書を作成する場合、kintoneの利用料以外の追加費用はかかりません。

ただし、標準機能だけでは印刷レイアウトの自由度が限られるため、社内規定のフォーマットが決まっている企業では、プラグインや外部サービスの活用を検討するとよいでしょう。

ここでは、「見積書に利用できるサンプルアプリ」と「一からアプリを作成する方法」をご紹介します。

見積書に利用できるサンプルアプリ

kintoneには、見積業務に必要な基本構成が整備された「商品見積書パック」というサンプルアプリが用意されています。

「見積書アプリ」と「商品リストアプリ」の2つで構成されており、両者が関連付けられているため、商品情報を都度手入力する必要がありません。このため、入力ミスの防止にもつながります。

また、数量を入力するだけで自動的に合計金額が計算されるため、計算ミスの心配もありません。さらに、見積書ごとにコメントを残したり、編集履歴を確認できたりする点も便利で、チーム内の情報共有にも役立ちます。

フォーマットが整っているため、導入後すぐに帳票出力が可能です。

画像引用:https://kintone-sol.cybozu.co.jp/apps/054-mitsumori.html

サンプルアプリはそのまま使うことも、自社の業務フローに合わせたカスタマイズすることもできます。一からアプリを作るよりも手間を大幅に減らせるため、すぐに運用を開始したい企業に適しています。

一からアプリを作成する方法

kintoneは、ドラッグ&ドロップの簡単操作でアプリを作成できます。見積書に必要な項目を選んで画面上に配置するだけで、オリジナルのひな型を作成できるため、自社の業務フローに完全に合わせることが可能です。

また、見積書アプリと併せて商品リストアプリを作成し、両者を関連付けておくと、商品の選択や単価の呼び出しが自動化され、毎回同じ情報を入力する手間が省けます。手入力によるミスも防げるため、効率化と正確性の両面でメリットがあります。

[アプリの作成手順]

1.ポータル画面にある『アプリ』の『+』ボタンをクリック

引用:https://jp.cybozu.help/k/ja/app/setup/create_app/tutorial.html

2.『はじめから作成』をクリック

引用:https://jp.cybozu.help/k/ja/app/setup/create_app/tutorial.html

3.左にあるフィールドから見積書に必要な項目を右側にドラッグ&ドロップする

引用:https://jp.cybozu.help/k/ja/app/setup/create_app/tutorial.html

フィールドは、フィールド名の変更、横幅・縦幅を広げるといった操作も行えます。帳票出力する際に見たままの画面が出力されるため、この段階でフォーマットを整えておくのがおすすめです。公式の参考

4.見積書アプリが完成

同様の手順で、商品リストも作成しましょう。スタンダードコース以上であれば、AIにアプリの作成を依頼することも可能です。

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プラグインや外部サービスを利用してkintoneで見積書を作成・印刷する方法

プラグインを利用してkintoneの機能拡張やkintoneと外部サービスの連携もできます。ただし、プラグインや外部サービスを利用するにはkintoneのスタンダードコース以上の契約が必要です。プラグインや外部サービスによっては、利用料や連携費用が別途発生する場合があります。

 ライトコーススタンダードコースワイドコース
月額料金/1ユーザー
(最小ユーザー:最低料金)
1,000円
(10人:10,000円)
1,800円
(10人:18,000円)
3,000円
(1,000人:300万円)
外部サービス連携、
プラグインなどの拡張機能の利用
できないできるできる

※上記は全て税抜き価格です

プラグインや外部サービスを活用すれば、自社で使っている見積書フォーマットをそのまま再現できるほか、ワンクリックで請求書に適したフォーマットに帳票出力できるなど利便性が向上するでしょう。

ここでは、kintoneで見積書を作成する際に役立つプラグイン3つを紹介します。

PrintCreator

画像引用:https://www.kintoneapp.com/print-creator

PrintCreatorは、見積書以外にも、請求書や日報、報告書などさまざまな書類の作成・出力が可能です。

現在使用しているフォーマットをアップロードすると、そのレイアウトが自動的に反映され、普段のフォーマットをそのままkintoneで使えるようになります。レイアウト調整もkintoneに近い操作感で行えるため、誰でも簡単に扱える点が魅力です。

出力は、kintone上のボタンをクリックするだけでPDF化されます。単体の見積書だけでなく、複数の見積書をまとめて一括出力することも可能です。セキュリティ面にも配慮されているため、安心して利用できます。

費用は月々7,000円~(税抜き、年額プランあり)で、30日間の無料トライアルが用意されているので、導入前に操作性や機能を試してから本格導入を検討してみましょう。

印刷設定プラグイン

画像引用:https://www.tis2010.jp/printsettings/

kintoneの標準機能でも帳票出力は行えますが、画面表示そのままの出力に限られます。

この「印刷設定プラグイン」を活用すれば、改ページ、罫線、段組みなどの簡単なレイアウト変更が可能です。導入費用も無料であるため、コストをかけずに見積書の印刷品質を向上させたい企業に向いています。

標準機能だけでは対応できない細かい調整が必要な場合、このプラグインの導入を検討するとよいでしょう。

入力ヒント表示プラグイン

画像引用:https://www.tis2010.jp/placeholder/

入力ヒント表示プラグインは、見積書作成時に注意してほしいポイントをフィールド内に表示できるプラグインです。社内で統一した入力ルールを定着させるのに役立ちます。

一般的には、注意事項をフィールド名の横に記載する、別途ラベルフィールドを設置するなどで表示させますが、これでは画面レイアウトが煩雑になってしまうでしょう。標準の印刷では注意書きまでそのまま出力されてしまいます。

このプラグインを使えば、画面上には入力ヒントを表示しつつ、印刷時には不要な情報が出力されません。これにより、見やすく整った見積書を作成することが可能です。

kintoneで見積業務をより効率化できる

見積書を作成する方法やおすすめのプラグインを紹介しましたが、kintoneで見積業務を効率化できる方法はほかにもあります。

見積業務をより効率化する方法は、以下の2つです。

  • 申請ワークフローを設定する
  • 見積書の内容を請求書に反映する

ここでは、上記の方法を詳しく解説します。

申請ワークフローを設定する

見積書は、複数の管理者による承認や差し戻しが必要になる場合もあり、現在の処理状況が見えづらくなることがあります。

このような課題を解決できるのが、kintoneの標準機能である「プロセス管理」です。あらかじめ設定しておけば、各見積書のステータスが画面上に表示され、承認が滞留しているかどうかを一目で把握できるようになります。

画像引用:https://kintone.cybozu.co.jp/solutions/purpose/workflow.html

さらに、差し戻し時の処理手順や、複数の承認者が関わるようなワークフローも、業務ルールに応じて柔軟に設計できます。業務の見える化と承認プロセスの効率化に役立つ機能です。

■複数の承認を必要とする場合の流れとステータス表示の例

画像引用:https://jp.cybozu.help/k/ja/app/process/sample_flow.html

見積書の内容を請求書に反映する

承認済みの見積書内容を請求書にそのまま反映できれば、二重入力の手間が省けるだけでなく、入力ミスの防止にもつながります。

kintoneでは、アプリ間でデータを連携できるため、「見積書アプリ」と「請求書アプリ」を用意すれば、見積書の情報をスムーズに請求書へ転記できます。

また、プラグインや外部サービスを活用する方法もあります。例えば、前述の「PrintCreator」では、契約プランによって、見積書の内容を自動的に請求書に反映させる機能も提供されています。業務フローのさらなる自動化を図りたい場合に有効です。

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まとめ

kintoneを活用すると、見積書の作成から承認フロー、請求書連携まで、一連の業務を効率化できます。標準機能のサンプルアプリを使えば、すぐに運用を開始できますし、一からアプリを構築すれば、自社の業務フローに沿った柔軟な設計も可能です。

PrintCreatorや印刷設定プラグイン、入力ヒント表示プラグインなどのツールを活用することで、さらに利便性が向上し、業務の効率化が加速します。申請ワークフローや見積書から請求書への自動反映など、kintoneの機能を組み合わせることで、見積業務全体を大幅に効率化できるようになるでしょう。

しかし、「どの方法で見積書を作ればよいのか」「設定の手順が分からない」「プラグインや外部サービスの選び方が分からない」といった不安を感じることもあるでしょう。トムスなら導入から運用まで伴走型でサポートいたします。業務フローに合ったアプリ開発も可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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