SHIZUOKA cloud lab地方と中小企業に特化した
DX戦略パートナー企業です。
SHIZUOKA cloud lab

COLUMお役立ちコラム

2025年12月12日

kintoneで名刺管理を行う3つの方法!おすすめのプラグインなども紹介

kintoneを活用して名刺管理をデジタル化すると、名刺情報がデータベース化され、必要な情報を瞬時に検索することが可能です。さらに、チーム内で名刺データを共有できるため、営業活動の質向上にも寄与するでしょう。

本記事では、kintoneで名刺管理を行う3つの方法を、実際の操作画面も交えながら解説します。kintoneで名刺管理を行い、業務効率化を実現したい方は、ぜひ参考にしてください。

>>トムスのkintone支援サービスを詳しく見る

【この記事で分かること】

  • kintoneで名刺管理を行う3つの方法とそれぞれの特徴
  • 名刺管理に使えるおすすめのプラグインと外部サービス
  • 各方法のコストとメリット・デメリットの比較

kintoneで名刺管理を行う方法

kintoneで効率的な名刺管理を実現する方法は、主に3つあります。

名刺管理の方法おすすめのケース
オリジナルアプリの作成・サンプルアプリのカスタマイズを行うコストをかけたくない場合
kintoneのプラグインを使う導入の手間をかけたくない場合
外部サービスと連携する外部サービスの機能を活用しつつ、kintone上で情報を一元管理したい場合

ここでは、各方法の詳細な手順やメリット・デメリットを詳しく解説していきます。

【1】オリジナルアプリの作成・サンプルアプリのカスタマイズを行う

kintoneの「アプリ」とは、業務に合わせたシステムを簡単に構築できる仕組みのことです。

プログラミング知識がなくても、ドラッグ&ドロップの直感的な操作でアプリを作れます。一から作るのはもちろん、ひな型をもとに調整することも可能です。

最大のメリットは、kintoneの利用料以外に追加費用がかからない点です。プラグインや外部サービスとの連携にはスタンダードコース以上が必要ですが、アプリの作成自体はライトコースでも行えます。

■kintoneの利用料/月額/1ユーザー(※最小ユーザー10人)

ライトコース1,000円(※10,000円~)
スタンダードコース1,800円(※18,000円~)

※大企業向けのワイドコースもあります(最小ユーザー1,000人以上)

ただし、名刺情報は一枚ずつ手入力する必要があるため、大量の名刺を管理する企業では作業負担が課題となります。それでも、紙での管理と比べれば利便性は格段に向上し、情報の検索や共有が容易になるでしょう。

一から名刺管理アプリを作る方法

最初に、一から名刺管理アプリを作る方法について解説します。

1.管理する内容を決めておく
まずは管理したい項目(会社名、部署、氏名、電話番号、メールアドレスなど)をリストアップしておくと、後の作業がスムーズです。

2.ポータル画面(トップページ)にある”アプリ”の『+』をクリックする

引用:https://jp.cybozu.help/k/ja/app/setup/create_app/tutorial.html

3.”あたらしくアプリをつくる”の項目から、任意の作成方法を選択する

引用:https://jp.cybozu.help/k/ja/app/setup/create_app/tutorial.html

「はじめから作成」を選ぶと、完全にゼロの状態からアプリを構築できます。

すでにExcelやCSVで名刺情報を管理している場合は、データを読み込んで作成することも可能です。ただし、データを取り込む前に、適切な形式に整えておく必要があります。他部署が作成したアプリのテンプレートファイルなどがあれば、活用することで効率的にアプリを作成できるでしょう。

作成画面では、必要なフィールドをドラッグ&ドロップで配置していきます。フィールド名の設定や必須項目の指定、サイズの調整など、細かいカスタマイズも容易に行えます。

設定が完了したら、アプリの名称やアイコンを変更して、視覚的にも分かりやすい形に整えましょう。最後に「アプリを公開」ボタンを押すと、作成したアプリがポータル画面から利用できるようになります。

4.必要な項目を配置する

5.フィールド名などの設定を行う

配置したフィールドを選択すると、上の画像のような画面が表示されます。ここで任意のフィールド名を入力したり、必須項目を設定したりすることが可能です。

入力が完了したら『保存』を押してください。

また、フィールドのサイズ変更も簡単に行えます。フィールドの端を選択し、ドラッグするだけで自由にサイズを調整できます。

6.アプリの名称やアイコンを変更する

一目で名刺管理アプリだとわかるように、名称やアイコンを変更しておきましょう。

7.アプリを公開する

右上にある『アプリを公開』をクリックすれば、作成完了です。公開後は、ポータル画面(トップページ)の『アプリ』から確認できます。

サンプルアプリをカスタマイズする方法

続いて、サンプルアプリをカスタマイズする方法をご紹介します。

1.ポータル画面(トップページ)にある”アプリ”の『+』をクリックする

引用:https://jp.cybozu.help/k/ja/app/setup/create_app/tutorial.html

2.左パネル、または『おすすめのアプリ』から用途に適したアプリを選ぶ

kintoneには「名刺管理」という専用アプリはありませんが、「顧客リスト」アプリを活用すると便利です。このアプリには、会社名や部署名、氏名などの基本的な項目がすでに用意されているため、必要に応じて項目を追加・削除するだけで名刺管理用アプリとして活用できます。

3.『このアプリを追加』→『追加』の順にクリック

入力のイメージとして、サンプルデータが登録されている場合があります。不要な場合は『サンプルデータを含める』のチェックボックスを外しましょう。

4.右上にある歯車マークからカスタマイズを行う

>>トムスのkintone支援サービスを詳しく見る

【2】kintoneのプラグインを使う

プラグインとは、kintoneの機能を拡張できる小さなプログラムです。スマートフォンアプリのように、簡単にインストールして使えます。

撮影した名刺を自動で読み取りデータ化する機能や、重複を防ぐ名寄せ機能など、作業効率を高める機能を追加できる点が大きなメリットです。

ただし、プラグインを利用するにはkintoneのスタンダードコース以上の契約が必須になります。加えて、プラグイン自体にも費用がかかるケースがあるため、導入の際は利用コストを考慮しなければなりません。

ここでは、名刺管理に使えるプラグインを紹介します。

テキスト検出プラグイン

引用:https://www.tis2010.jp/textdetection/

テキスト検出プラグインは、無料で使えるプラグインで、スマートフォンで撮影した名刺をテキスト化できます。データのフィールド反映は手動になりますが、入力時間を大きく短縮できるでしょう。ただし、利用にあたって事前に名刺データを取り込むためのアプリを作成しておくことが必要です。

また、プラグイン自体は無料ですが、画像読み込みに使用するGoogle Cloud Vision APIの利用料が発生します。最初の1,000枚は無料で、それ以降は1,000枚ごとに数百円程度と安価なため、コストを抑えたい企業に最適です。

対応言語も豊富で、国内外の名刺情報を扱う企業にも向いています。

AI名刺解析プラグイン

※引用元:https://novelworks.jp/kintone_plugin/businesscardocr_plugin

AI名刺解析プラグインは、名刺の読み取りからデータ登録まで自動化できる便利なツールです。スマートフォンで撮影した名刺画像を、専用アプリ内の該当フィールドに自動でデータ登録してくれます。解析精度は約95%と高く、日本語に特化した仕様です。

費用は、月500ショットまで11,000円、月1,000ショットまで22,000円(税込)で、100ショット単位での追加も可能です。30日間の無料トライアルが提供されているため、導入前に使用感を確認できる点も魅力でしょう。

名刺管理アプリpew

※引用元:https://kintone-sol.cybozu.co.jp/integrate/benemo001.html

名刺管理アプリpewは、名刺の読み込みからkintoneへのデータ登録まで一貫して行えるプラグインです。他の担当者とのデータ共有や、自分が交換した名刺の限定検索なども可能です。

初期費用30,000円には、アプリ提供、インストール作業、操作説明が含まれており、スムーズな導入をサポートします。月額利用料は12,000円で、1,000枚を超えると100枚ごとに1,200円(税抜)が加算される料金体系です。別料金で名刺登録作業の代行オプションも用意されており、業務負担を大幅に軽減できます。

14日間の無料トライアルを利用して、実際の使用感を確かめてから導入を決められるので安心です。

【3】外部サービスと連携する

kintoneと外部サービスと連携することで、名刺管理に加えて営業支援まで視野に入れた活用が可能になります。メール一斉送信や重複データの防止など、機能の幅が広がります。

1つのツールで名刺管理から営業活動まで、シームレスに対応できる点が大きな魅力でしょう。外部サービスの機能を活用しながら、kintone上で情報を一元管理したい企業に最適です。ただし、連携にはスタンダードコース以上の契約が必要で、外部サービスの利用料も別途発生するため、導入の際はコスト面に注意しなければなりません。

連携方法には、「kintone REST API」を利用する方法と「外部連携サービス」を利用する方法があります。前者は専門知識が必要ですが費用を抑えられ、後者は手軽に導入できる反面、追加コストがかかります。

企業の技術リソースと予算を考慮して、自社に合った連携方法を選択することが重要です。

ここでは、kintoneと連携できる名刺管理の外部サービスを紹介します。

Sansan

引用元:https://jp.sansan.com/

Sansanは、市場シェアNo.1を誇る法人向け名刺管理サービスです。経済産業省をはじめ、数多くの企業や行政機関で導入されており、高い信頼性が支持されています。

スマートフォンで撮影した名刺を、AIとオペレーターの連携により99%の精度でデータ化できます。このデータはボタン1つでkintoneに連携・反映できるため、業務効率が大きく向上するでしょう。11言語に対応している点も、グローバル展開する企業にとって大きなメリットです。

ほかにも、メール配信、顧客リスト作成、企業ニュース配信など、営業活動に必要な機能が充実しています。IPアドレス制限や二要素認証などのセキュリティ対策も万全で、安心して利用できるでしょう。

サービス利用料は要見積もりで、kintone連携には年額50,000円(税抜)が必要です。14日間の無料トライアルで、実際の使用感を確認してから導入を検討できます。

アルテマブルー

※引用元:https://ultimablue.jp/

アルテマブルーは、スキャナー、スマートフォン、複合機から名刺を取り込み、kintoneと簡単に連携できるサービスです。

重複データを自動で整理できる名寄せ機能を備えており、常に最新の情報を維持できます。また、会社単位や優先度に応じたグルーピング、ラベルの付与ができ、名刺情報の整理・活用を効率的に行うことが可能です。組織内での公開範囲の設定やIPアドレス制限によるログイン制御など、セキュリティ面も強化されています。

初期費用は0円で、月額利用料3,300円(税込)/IDという手頃な価格設定です。kintone連携には初期設定費用110,000円(税込)と、月額12,000円が別途かかります。名刺画像を取り込んだ後は、自分で文字補正するか、1枚55円で専用オペレーターによる補正を依頼することも可能です。

メール一斉送信などのオプション機能も用意されており、営業活動の幅をさらに広げられるでしょう。2週間の無料トライアルで、実際の使用感を確認してから導入を決められるため安心です。

トーニチ・ネクスタ・メイシ

引用元:https://tnexta.com/

トーニチ・ネクスタ・メイシは、基本的な名刺管理機能を手頃な価格で提供するサービスです。スキャナーや専用アプリでの名刺取り込み、kintoneへの自動反映、自動名寄せ、タグ付けなどの機能が備わっています。

このサービスの大きな魅力は、初期費用なしで1ユーザー660円(税込)という低価格で利用できる点です。上位プランでは、名刺情報と案件の紐づけや高度なセキュリティ対策、オペレーターによる修正にも対応しています。

プランの概要は、以下のとおりです。

  1. 基本機能が備わった[ライトプラン]660円/1ユーザー(原則5ユーザーから)
  2. 業務情報の可視化などもできる[レギュラープラン]1,100円/1ユーザー
  3. 「2」の機能に加え修正サポートが付いた[レギュラープラス]要見積もり

※税込

kintoneとの連携には、月額16,500円(税込)/1法人の料金が発生します。メール配信などの追加機能はオプションとして別途料金が必要です。1ヶ月の無料トライアルで、実際の使用感を確認してから導入を検討できます。

HotProfile

引用:https://www.hammock.jp/hpr/

HotProfileは、名刺管理に加えて新規開拓や営業支援まで統合されたサービスです。ITreview Grid Awardの名刺管理ソフト部門で5年連続受賞という実績があり、多くの企業から支持されています。

専任オペレーターによって、名刺情報はほぼ100%の精度でデータ化されます。また、約480万社の企業データベース(2024年6月時点)を活用したクレンジング機能により、情報を常に最新の状態に保つことが可能です。

名刺に記載されていない法人番号や業種などの情報も自動で取得され、kintoneに反映されるため、管理業務の効率がさらに向上します。利用料金や連携費用は要見積もりですが、無料トライアルを利用して事前に検証できるので安心です。

複数ツールを組み合わせるより低価格で、包括的な営業支援を受けられる点が大きなメリットです。

>>kintoneのAPI連携とは?外部サービスとの連携事例を紹介 |株式会社トムス

kintoneで名刺管理するうえで知っておきたいこと

kintoneでの名刺管理をより効果的に行うために、知っておくべきポイントがあります。ここでは、高度なカスタマイズの可能性や、運用上の注意点について解説します。

複雑なアプリ開発を行うことも可能

自社業務に特化した高度な機能を実装したい場合は、プログラミングによるオリジナルアプリの開発も視野に入ります。

外部に開発を依頼すると数万円〜数十万円の費用が発生しますが、業務フローに最適化されたシステムを構築できるため、長期的な視点では十分なリターンが期待できるでしょう。

トムスでは、kintoneの導入支援に加えて、オリジナルアプリの開発もサポートしています。導入前の相談は無料で受け付けているため、検討段階の方もお気軽にお問い合わせください。

>>トムスのkintone支援サービスを詳しく見る

まとめ

kintoneで名刺管理を行う方法には、「アプリの作成・カスタマイズ」「プラグインの利用」「外部サービスとの連携」の3つがあります。

自社でアプリを作成する方法は、kintoneの利用料だけで実現できるためコストパフォーマンスに優れています。ただし、名刺情報の手入力が必要になるため、名刺枚数が多い場合は負担になる可能性があります。

一方、プラグインや外部サービスを活用すれば、名刺を撮影するだけでデータ化と登録までを自動化できます。導入費用や月額料金は発生しますが、作業効率や人的コストの削減効果を考えれば、十分に導入価値があるといえるでしょう。自社の予算・運用体制・必要な機能を踏まえて、最適な方法を選ぶことが重要です。

また、kintoneを最大限に活用し、スムーズに運用したい場合は専門サポートの導入もおすすめです。トムスでは、kintoneの導入から運用まで、企業の課題に寄り添った伴走支援を提供しています。名刺管理だけでなく、「これができたら便利」というお悩みも、トムスの支援で解決へと導きます。

kintoneを最大限に活用して、さらなる業務効率化と生産性向上を実現しましょう。

>>トムスのkintone支援サービスを詳しく見る