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COLUMお役立ちコラム

2025年8月7日

Zoho CRMの料金・プランの選び方

Zoho CRMは、「機能の満足度」と「価格への満足度」においてNO.1を獲得(※)しており、コストパフォーマンスに優れたCRMとして多くの企業が導入しています。
Zoho CRMには、無料プランを含めて5つの料金プランがあります。

  • 無料
  • スタンダード
  • プロフェッショナル
  • エンタープライズ
  • アルティメット

さらに、『Zoho CRM Plus』や『Zoho One』といった別のサービスも提供されています。
そのため、「どれを選べばいいのか分からない」と悩む方も少なくありません。

そこで本記事では、Zohoの導入支援やカスタマイズ構築を行う当社(トムス)の視点から、各プランの違いや選び方をわかりやすく解説します。

>>中小企業のZoho活用の トータル相談サービス

>>Zohoとは?世界5万社が導入するシステムをわかりやすく解説

※出典:【公式】Zoho CRM – 選んでよかったCRM/SFAツール

Zoho CRMの料金プラン

ZohoのCRM導入を検討する際、まず知っておきたいのが豊富な選択肢です。基本となる『Zoho CRM』には、以下の5つの料金プランが用意されています。

  • 無料
  • スタンダード
  • プロフェッショナル
  • エンタープライズ
  • アルティメット

また、15の製品をまとめた『Zoho CRM Plus』や、45のアプリをパッケージ化した『Zoho One』といったサービスもあり、ZohoのCRM関連サービスの選択肢は全部で7つにのぼります。

サービス・プラン月額料金/ユーザー
(年間契約時の月換算)
Zoho CRM無料3ユーザーまで無料
スタンダード2,400円(1,680円)
プロフェッショナル4,200円(2,760円)
エンタープライズ6,000(4,800円)
アルティメット7,800(6,240円)
Zoho CRM Plus8,280円(6,840円)
Zoho One全従業員利用:5,400円(4,440円)
一部従業員利用:12,600円(10,800円)

※税抜

上記の7つから、ビジネスの規模・業務内容・活用目的・予算に応じて、適切なプランを選定しましょう。

どのプラン・サービスを利用すべきかについては、次項で詳しく解説していきます。

『Zoho CRM』の料金・プランの特徴

まずは『Zoho CRM』の料金や、プランごとの機能の違いについて見ていきましょう。

無料プランから最上位のアルティメットプランまで、それぞれ利用できる機能や制限が異なるため、自社のニーズに合わせて選択することが重要です。

プラン月額料金
/ユーザー
(年間契約時の月換算)
無料
トライアル
特徴
無料3ユーザーまで無料・最低限の機能を利用できる
スタンダード2,400円
(1,680円)
15日間売上予測やマクロ、分析機能の種類、細かなセキュリティ管理など、できることが広がる
プロフェッショナル4,200円
(2,760円)
・一括メールの送信予約や書類管理、CPQ(見積支援ツール)、プロセス管理など、より便利な機能が利用できるようになる
エンタープライズ6,000円
(4,800円)
・Zia(AIアシスタント)が利用できるようになる
・全機能を利用できるが、アルティメットと比べると制限がある
アルティメット7,800円
(6,240円)
・全機能を利用できる
・エンタープライズと比べて制限が小さい

ここでは、各プランの特徴を詳しく紹介します。

無料プラン

無料プランは、3ユーザーまでであればずっと無料で利用できるのが大きな魅力です。ほかのプランに比べると最低限の機能に絞られていますが、無料であることを考慮すれば十分に実用的で、基本的なCRMの使い心地を体験できます。

無料で利用できるCRMとしての基本機能は、以下の通りです。

  • 見込み客管理
  • 連絡先管理
  • 取引先管理
  • 商談管理
  • 予定管理
  • タスク管理
  • 分析レポート
  • Webフォーム

データストレージも5,000件まで登録可能で、ファイルストレージについても1GBまで利用できます。そのため、小規模な運用であれば十分に対応可能です。

一方で、売上予測や自動メール送信、カスタマイズ分析などは利用できません。より効率的かつ効果的な顧客管理をめざす場合には、上位プランを検討しましょう。

■『無料プラン』がおすすめな企業

  • 初めてCRMを導入する中小企業
  • スタートアップ企業
  • 有料プランを検討する前に、zoho製品をじっくりと試したい場合
  • 顧客管理・営業管理自体をエクセルで行っている企業(もしくはそもそも顧客管理・営業管理を行っていない企業)

顧客管理や営業管理をエクセルで行っている、または管理自体をまだ行っていない企業にとっては、無料でも始められる点が魅力です。さらに、情報を1つの共通プラットフォームに集約できることで、その便利さや効果を実感しやすくなります。
また無料で導入リスクが低いため、まず最初のチャレンジとしても安心感があります。

スタンダードプラン

スタンダードプランは、1ユーザーあたり月額2,400円(年額プラン1,680円)で利用できます。無料プランで提供されている基本機能に加え、マーケティング活動の効率化や売上の最大化を支援する機能が利用可能です。

例えば、営業活動の結果をもとに売上を予測する「売上予測」機能は、今後の売上を見通しやすくなり、戦略的な営業活動につながります。複数の顧客に対してまとめてメールを送信できる「一括メール送信機能」なら、個別対応にかかる手間を省きながら、より迅速な情報発信が可能です。

そのほか、オリジナルのレポート作成ができる「カスタムレポート」、任意の間隔でレポートをメールで自動送信する「定期レポート」など、データ分析や共有機能も強化されています。

■『スタンダードプラン』がおすすめな企業

  • コストを抑えつつも、業務効率化と売上向上の両立を図りたい企業

プロフェッショナルプラン

プロフェッショナルプランは、1ユーザーあたり月額4,200円(年額プラン2,760円)で利用できます。スタンダードプランで利用できる機能に加え、チーム全体のパフォーマンスを高める便利な機能が利用可能です。

具体的には、目標の達成状況をグラフで可視化し、成果に応じてトロフィーを表示する「モチベーター機能」が利用でき、営業チームのモチベーション維持・向上に寄与します。また、購買の兆候をリアルタイムで通知する「セールスシグナル」も利用できるようになり、タイムリーなアプローチにつながるでしょう。

分析機能についてはスタンダードプランと機能面で大きな違いはありません。ですが、「カスタムレポート」の作成数が無制限になるなど、規模の大きな運用に対応した拡張性が確保されています。

また一括メール送信に予約機能が追加されるほか、見積書や在庫などの各種書類を一元管理できる機能や、見積書作成を効率化する「CPQ(見積支援ツール)」も利用可能です。

■『プロフェッショナルプラン』がおすすめな企業

  • CRMを本格的に使い始めたい企業
  • チームの活性化や売上アップに向けた施策を一層強化したい企業

エンタープライズプラン

エンタープライズプランは、1ユーザーあたり月額6,000円(年額プラン4,800円)で利用できます。『Zoho CRM』の中でも最も多く導入されている人気のプランです。このプランでは、『Zoho CRM』で提供されているすべての機能が利用できます。

なかでも、AIアシスタント「Zia(ジア)」を利用できる点が大きな魅力です。Ziaは、顧客の行動パターン(例:メールの開封、Webサイトの閲覧)を分析し、最も反応が得られやすい連絡時間を提案してくれます。さらに、入力した情報に基づいて自動でレポートを作成してくれるなど、営業やマーケティング活動の質と効率を高めてくれます。

そして、指標と異なる動きを自動で検出する「異常検出機能」によって、予期しない売上低下や急激な変化にも素早く対応可能です。CRM内のデータを比較するための表作成機能や、Webフォームの効果を測定するA/Bテスト機能・分析機能なども搭載されており、マーケティングや営業の最適化に役立ちます。

■『エンタープライズプラン』がおすすめな企業

  • 管理業務の効率化だけでなく、営業活動の戦略にも活用したい企業

アルティメットプラン

アルティメットプランは、1ユーザーあたり月額7,800円(年額プラン6,240円)で利用できます。エンタープライズプランと同様に、Zoho CRMが提供するすべての機能を利用可能ですが、利用範囲が拡大されているのが特徴です。例えば、一括メールの送信上限がエンタープライズプランでは1,000件/組織/日なのに対し、アルティメットプランでは2,000件/組織/日に倍増します。

このように、アルティメットプランはエンタープライズプランと機能面は変わりません。まずはエンタープライズなどの下位プランを試し、足りないと感じた場合にはアップグレードするのがおすすめです。

■『アルティメットプラン』がおすすめな企業

  • 下位プランを試して物足りなさを感じた場合
  • 膨大な顧客を抱えている企業、その見込みがある企業

>>中小企業のZoho活用の トータル相談サービス

 

『Zoho CRM Plus』の料金・プランの特徴

次にご紹介するのが、Zohoの人気15製品がパッケージ化された『Zoho CRM Plus』です。
『Zoho CRM』を含む以下の15製品がひとつになったサービスで、1ユーザーあたり月額8,280円(年額プラン6,840円)で利用できます。そのため、個別に契約するよりもコストパフォーマンスに優れているのが特徴です。

30日間の無料トライアルも可能で、使用感を試してから利用を検討するのも良いでしょう。

引用:Zoho CRM Plus料金表 | 30日間無料トライアルに登録

営業担当、マーケティング担当、SNS担当、Web担当、顧客サポート担当のあらゆる業務に対応する製品がパッケージ化されており、それぞれのサービスの連携も容易です。

異なる部署間での情報共有が簡単になるため、会議や報告書作成にかかる時間を大幅に削減できます。

また、ツール間のデータの受け渡しなども簡単な設定で行える点も魅力です。顧客対応に集中できる業務環境を整えるのに役立ちます。

■『Zoho CRM Pluse』がおすすめな企業

  • Zohoの複数の製品を利用する場合(パッケージ化されているため、複数の製品を利用するのであれば費用を抑えられる)
  • 複数部門が協力して顧客体験の向上をめざす企業
  • 営業管理領域において、見込み客の掘り起こし、メルマガナーチャリング、インサイドセールス、案件管理といった全工程を網羅したい企業

 

『Zoho One』の料金・プランの特徴

『Zoho One』は、『Zoho CRM』を含む45のZohoアプリケーションがパッケージ化されたオールインワンの業務支援システムです。

Zohoが提供するほぼすべてのサービスが利用可能でありながら、全従業員にライセンスを付与する場合は1ユーザーあたり月額5,400円(年額プラン4,440円)、一部の従業員のみの場合でも月額12,600円(年額プラン10,800円)と、コストパフォーマンスに優れているのが魅力です。

また、営業・マーケティング・カスタマー・経理など、部署ごとにバラバラに使っていたツールを一元化できるため、情報の分断を防げます。さらに、ツール利用に関する請求書も一本化され、経費管理が効率化される点も大きな魅力でしょう。

30日間の無料トライアルも提供されており、導入前にしっかりと使い勝手を試せるので安心です。

■『Zoho CRM One』がおすすめな企業

  • それぞれ異なる業務ツールを利用しており、一本化を検討している
  • Zohoの幅広いサービスを試してみたい
  • 全従業員にシステムのライセンスを付与したい
  • まだ何もSaaS系のツールが導入されていない、かつシステムに強い人材がいる企業

ただし、1つの料金体系で組織運営に必要であろう全てのSaaSが利用できるようになる一方で、ツールが多すぎるのが難点になります。優先順位を立てながら設定を進めることができる人が社内にいないと、宝の持ち腐れになるリスクもある点には注意してください。

 

Zoho CRMとほかのCRMの料金の違い

ここまで、Zoho CRMの特徴をプラン別に紹介しました。では、他社サービスと比較した際、どのような違いがあるのでしょうか。

ここでは、代表的なCRMであるSalesforceとkintoneとの違いを、料金の観点から詳しく解説します。

ZohoのCRMと「Salesforce」

Salesforceは、セールスフォースが提供するCRMです。カスタマイズ性が高く、自社独自のプロセスに合わせた構築ができます。

ただし、この柔軟性の高さを活かすには、専門的な知識が必要になり、構築・運用にかかる費用も高額になりがちです。また月額利用料も高額で、『Zoho CRM』のエンタープライズプランに相応するSalesforce Sales CloudのEnterpriseエディションの月額利用料は、1ユーザーあたり月額19,800円になります。

一方『Zoho CRM』のエンタープライズプランは、1ユーザーあたり月額6,000円(年額プラン4,800円)なので、Salesforceと比較して約70%のコストカットが可能です。Zoho CRMは操作性にも優れており、ドラッグ&ドロップ操作でカスタマイズが行えるため、専門知識がなくても社内で構築・運用を進めることができます。

さらに、同等クラスのプランで比較した際に利用可能な機能数もZohoのほうが充実しており、コストパフォーマンスに優れています。そのため、自社独自の業務フローを反映させるために高度なカスタマイズが必要で、十分な予算を確保できる企業にはSalesforceがおすすめです。

一方、導入・運用コストを抑えつつ、必要な機能を自社で柔軟に設定・調整していきたい企業には、Zoho CRMが最適といえるでしょう。

 

ZohoのCRMと「kintone」

kintoneは、サイボウズが提供するノーコードで業務アプリを作れるツールです。以下のようなさまざまな業務アプリを、「kintone」という一つのプラットフォーム内でまとめて運用できます。

  • 顧客管理
  • 営業支援
  • 請求管理
  • 経理処理
  • 日報作成

CRMのような機能が必要な場合は、その用途に合わせたアプリを追加することで対応可能です。プラグインの追加や外部サービスとの連携機能が利用できるスタンダードコースは1ユーザーあたり月額1,800円、アプリの作成数など機能が広がるワイドコースは1ユーザーあたり月額3,000円です。ただし、プラグインの追加や外部サービスと連携するには別途費用がかかる場合があります。

一方のZoho CRMは、Zohoが提供する顧客管理ツールです。CRMに必要な機能が初期段階から組み込まれています。有料サービスの中で最も安価な『Zoho CRM』のスタンダードプランは、月額2,400円(年額プラン1,680円)です。

kintoneが業務全般の課題解決を支援する汎用的なプラットフォームであるのに対し、Zoho CRMはCRM業務に特化して即戦力となるツールと言えます。そのため、料金よりも、導入目的に応じて比較することが重要です。

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まとめ

Zoho CRMのプラン展開は、無料プランから最上位のアルティメットプランまでの5つがメインです。さらに『Zoho CRM Plus』や『Zoho One』といったパッケージサービスも提供しています。

無料プランでも必要最低限の機能は備わっていますが、メール業務の自動化やAIによる分析、売上予測の機能も使いたい場合は、有料プランがおすすめです。それぞれのプランに特徴やメリットがあるため、企業規模や目的、予算に応じて選定してください。他社CRMと比較しても、コストパフォーマンスに優れ、操作性も高いため、多くの企業にとって導入しやすいCRMといえます。

しかし、「自社にとって最適なサービスやプランはどれか」「導入後の活用方法はどうすべきか」といった課題を抱える企業も少なくありません。トムスでは、Zoho CRMおよびkintoneの導入・活用支援を行っています。両ツールに精通したトムスなら、貴社の業務内容や課題を詳しくヒアリングし、最適な提案を行うことが可能です。

これからZoho CRMやkintoneの導入を検討している企業様は、ぜひお気軽にトムスにご相談ください。また、導入後の伴走支援も承っています。

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