2019年静岡市長選が意味するものとは

執筆者
中川豊章
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まず、先にお伝えしますが私は誰を応援しているわけでもないので中立的な立場で分析させて頂きます。

4年前の市長選はどうだったか?

前回の静岡市長選を振り返ると、現市長が圧倒的な差をつけて当選しましたね。当選した田辺市長は約18万票、全体の67%の票を獲得して、2位と10万票以上の差をつけて勝利しました。まさに圧勝だったという印象です。有権者が約60万人、投票率は約48%でした。他の選挙結果とご多分に漏れず、若年層の投票率は低かったことを記憶しています。

 

静岡市長選挙において若者の投票率は影響するのか?

次回は18歳以上に選挙権が与えられますので18歳から39歳を若者と無理やり定義してみましょう。静岡市の18歳以上29歳未満の人口は約9万人、30歳から39歳の人口が約8万人で約合計17万人います。前回の選挙では20代の選挙率が21.7%、30代の選挙率が31.2%でしたが、静岡市が頑張って投票率が70代と同じ約60%になったと想定して考えてみましょう。18歳以上29歳未満3万6000票増加、30歳から39歳で2万4000票増加して6万票の増加が見込まれますね。
今まで選挙に来なかった若者の投票率を最大限伸ばしたとしても、選挙の結果に影響は与えないという事です。

 

どうすれば選挙の健全化に繋がるのか?

もちろん若年層の投票率向上は望んでいます。ただ、このように若者の投票率が選挙の結果にそれほど影響しないということが分かってしまうと、選挙への意識は薄まっていくのではないかと思っていますので、若年層の投票率増加と並行して、候補者の政策をもっと一般に分かりやすく伝えていく必要があると強く思います。

それと併せて、注目を集める人物が立候補することが必要だと思います。安易に「有名人を」というのは的外れだとは思いますが、有名人の立候補は政治に興味を持つきっかけになるのは事実です。海外では選挙は1つのイベントで、若者たちがお酒を片手に選挙について語る姿もよく報道で見かけますよね。国政の与党と野党というように均衡する対立関係ができてこそ切磋琢磨できるわけで、そういった場を作っていくことも今の地方のやるべきことなのだと思います。

若年層だけでなく、40歳以上の有権者にもこの静岡を変える為に誰を選ぶべきか、予定調和の選挙ではなく、しっかり考えさせることで若年層の投票が生きるのだと思いますね。2019年4月の選挙が楽しみですが、それまでにどれだけ雰囲気を作れるかが人口減少に悩む静岡市のやるべきことだと思いますね。
ちなみに私は人口減少に悲観的ではないので、やり方次第だと思います。